日産の「アルマーダ」「QX80」など米国で16.8万台リコール、ドア開口部の軸重ラベルに誤り

2026年7月23日 17:02

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記事提供元:Tech Times

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日産自動車は、オプションの22インチホイールを装着した「アルマーダ」およびインフィニティ「QX56」「QX80」の計16万8149台を対象にリコール(回収・無償修理)を実施する。全米ハイウェイ交通安全用品局(NHTSA)への届出によれば、運転席ドア開口部に貼られたステッカーに誤った許容車軸荷重(GAWR)が記載されていた。機械的な不具合や事故は報告されておらず、正しく記載された修正ラベルの郵送または店舗での貼付で対応が行われる予定だ。

■車軸許容荷重(GAWR)の誤記載と安全上のリスク

米国で販売されるすべての車両には、連邦規則(49 CFR Part 567)に基づき、運転席ドア開口部などに認証ラベルの貼付が義務付けられている。このラベルには、車両全体の最大重量を示す「車両総重量定格(GVWR)」と、前輪または後輪の単一車軸が安全に耐えられる最大荷重を示す「許容車軸荷重(GAWR)」の2つの重量制限が記載されている。

GAWRの数値は極めて重要である。荷物や乗員によって車両全体のGVWRを下回っていても、後部に荷物が集中することでリアの車軸のみが許容荷重を超過するリスクがあるためだ。タイヤ販売店では代替タイヤのサイズ選定にGAWRを使用し、牽引計算機や積載計画でも安全なヒッチ荷重や積載限度を算出する基準として参照される。ラベルのGAWRが実際の許容値より大きく記載されている場合、それを信用したユーザーが気付かないうちに過積載状態となり、事故のリスクを高める可能性がある。

連邦自動車安全基準(FMVSS)第110号では、車両の特定のホイールおよびタイヤ構成に応じた正確なGAWRをラベルに表示することが定められている。NHTSAの報告においても、誤ったGAWRの表示は「車両の過積載につながり、事故の危険性を高める可能性がある」と明確に指摘されている。

■22インチホイール導入時の再計算漏れとシステム上の問題

今回の不備は、オプション設定されている22インチホイールパッケージに固有のものだ。自動車メーカーが複数のホイールサイズを提供する際、FMVSS第110号に従い、大径ホイールやタイヤのロードインデックスに対応した個別のGAWRを算出して検証する必要がある。しかし、モデルチェンジの途中で新たなオプションが追加された際や、車名が変更された際に、自動的に数値を再検証するプロセスは連邦規定で義務付けられていない。

この運用の隙間により、3つの車名および少なくとも16のモデルイヤーにわたって誤った車軸重量が記載され続ける事態となった。Yahoo Autos AutoWireの報道によると、日産はこの改修を「R26B1」と「R26B2」という2つの社内コードで管理しており、日産ブランドとインフィニティブランドで手続き上の経路がわずかに異なっていたことが示唆されている。

対象となるのは、2020〜2026年型の「日産 アルマーダ」、2011〜2013年型の「インフィニティ QX56」、2014〜2027年型の「インフィニティ QX80」のうち、オプションの22インチホイールを装着した16万8149台である。標準など他のホイール構成の車両は対象外となる。

■過去のラベル誤記載事例と自動車業界全体の課題

日産が同プラットフォームで車軸許容荷重ラベルの不備を起こしたのは今回が初めてではない。2014年4月にも、20インチホイールを装着した2014年型インフィニティQX80の468台(NHTSA番号:14V129000)で、本来4,343ポンド(約1,970kg)であるべきGAWRが4,497ポンド(約2,040kg)と誤記され、無償で修正ラベルが郵送された。また、2025年にも「日産 キックス」3万7003台(NHTSA番号:25V188000)でGVWRおよびGAWRの誤記載によるラベルリコールを実施している。

こうした不備は日産にとどまらない。同月にはスバルも「アセント」「フォレスター」「クロストレック」など計54万1237台で同様のGAWRラベル不備によるリコール(NHTSA番号:26V436000)を公表している。CBS Newsが報じたスバルのリコール報告によると、アセントでは2019〜2026年モデルのほぼ全生産期間にわたってラベル誤記が続いていた。

2社を合わせると70万台を超える車両で同様のエラーが発生したことになり、車両世代を超えたGAWR管理の不備が浮き彫りとなっている。一度算出された数値が、コンポーネントに変更がない限り何年も書類上で引き継がれる運用が原因とみられる。なお、日産およびスバルのいずれの事案においても、ラベル誤記に起因する不具合や人身事故、怪我の報告は入っていない。

■注目ポイントQ&A

●リコール修理を受けるまで対象車を運転しても安全ですか?

NHTSAおよび日産は運転の停止命令を出しておらず、ラベル誤記に起因する事故や怪我も報告されていません。ただし、ラベルに記載された制限値が実際の許容荷重より大きく書かれている可能性があるため、修正ステッカーが手元に届くまでは後部への過度な積載を控え、取扱説明書の数値を参照することをお勧めします。

●GAWRとは何ですか?なぜステッカーの数値が間違っていると危険なのですか?

GAWR(許容車軸荷重)は、単一の車軸が安全に耐えられる最大重量のことです。タイヤ交換やトレーラー牽引の計算などで使用されるため、誤った大きな数値が記載されていると、意図せず車軸の耐久限界を超える荷物を積み込んでしまうリスクが生じます。

●日産は過去にも同じ車種で同様のラベル不備を起こしていますか?

はい。2014年4月に20インチホイール装着の2014年型インフィニティQX80(468台)でGAWRラベル誤記載のリコール(NHTSA番号:14V129000)を実施しています。また2025年にも日産キックスで同様のラベルリコールを行っています。

●モデル名がQX56からQX80に変更された際になぜ修正されなかったのですか?

連邦の認証規定(FMVSS No. 110)ではラベルの正確性が求められていますが、車名の変更やオプションの追加時に車軸荷重を自動的に再計算・再検証することまでは明確に義務付けられていません。そのため、旧モデルの数値がそのまま新しい書類へ引き継がれてしまったと考えられます。

元記事: Incorrect Axle Weight Label Triggers Nissan Recall of 168,000 Armada and QX80 SUVs

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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