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【編集長の視点】ディーエムソリュは続落も新物流センター開設を手掛かりに直近IPO株買いの再燃が有望
ディーエムソリューションズ<6549>(JQS)は、前日26日に540円安の6460円と続落して引けたが、取引時間中につけた上場来安値6330円からは若干引き戻した。同社株は、今年6月20日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、公開価格(2500円)の2.8倍の7100円で初値をつけ、上場来高値8500円まで買い進まれる高人気となり、定石通りに目先の利益確定売りが出て地相場模索となったが、最高値からの調整幅が約3割に迫り、相場格言の「三割高下に向かえ」通りに直近IPO株買いの再燃を期待する下値買いも交錯した。今年7月に日野ロジスティックセンターを開設することから、主力のダイレクトメール(DM)の発送代行サービスで商品の受注から発送までをワンストップで行う「フルフィルメントサービス」を提供する独自のビジネスモデルがさらに深化するとして、買い材料視されている。
■日野ロジスティックセンター開設で「フルフィルメントサービス」に磨き
同社は、総合マーケティング企業としてDMや宅配便の発送代行サービスを行うダイレクトメール事業と、インターネット広告の最適化ソリューションの提供や比較サイトを運営するインターネット事業を展開する。このうち売り上げの約90%(2016年3月期実績)を占めるDM事業では、「フルフィルメント」サービスを提供して同業他社と差別化、デザイン、印刷、封入・封緘、配送会社の引き渡しなど従来は別々の会社に発注していた工程を一括管理して工程間のタイムロスや中間マージンを排除して顧客の利便性、経済性の向上を実現、取引先は年間約3500社にも達している。この「フルフィルメント」の拠点となるのが、ロジスティクスセンターで昨年9月の八王子第3ロジティクスセンターに続いて、今年7月に日野ロジティクスセンターを開設する。
業績も順調で、今2018年3月期業績は、売り上げ102億6000万円(前期比12.4%増)、営業利益2億8000万円(同6.5%増)、経常利益2億7300万円(同3.5%増)、純利益1億6900万円(同0.4%減)と予想している。DM事業が、既存案件の継続や新規案件の獲得などで順調に推移し、インターネット事業も、集客力を高めるコンテンツマーケティングサービスなどが売り上げを伸ばしており、利益は、ロジスティクスセンターの新設にかかる人件費や地代家賃などの負担増を吸収して続伸する。なお純利益は、税金費用の関係で小幅減益となる見込みである。
■「二割、三割は向かう理と知れ」の売買タイミングを示唆し最高値奪回を目指して再発進
株価は、IPOに際した資金吸収額が5億円強と小規模にとどまったことなどから、IPO初日は買い気配を切り上げたまま推移し、2日目に7100円で初値をつけストップ高を交えて上場来高値8500円まで買い進まれた。最高値後は、利益確定売りが交錯して前日26日取引時間中には上場来安値6330円まで突っ込み、最高値からの下落率は25%超となった。三猿金銭秘録の説く相場格言では「二割、三割は向かう理と知れ」としており、打診買いのタイミングに入ってきている。全般相場も月末接近で方向感がやや定まらないなか、値動きが軽く値幅効果の大きい直近IPO株人気を再燃させ、上場来高値奪回を目指し再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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