後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は続落、物色は個人主体の中小型株に集中

2017年6月13日 12:40

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記事提供元:フィスコ


*12:40JST 後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は続落、物色は個人主体の中小型株に集中
13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、物色は個人主体の中小型株に集中
・ドル・円は109円99銭、伸び悩み、材料難で上昇は限定的
・値下がり寄与トップはファーストリテ、同2位はソフトバンクG


■日経平均は続落、物色は個人主体の中小型株に集中

日経平均は続落。22.86円安の19885.72円(出来高概算8億3000万株)で前場の取引を終えた。週明け12日の米国市場は、ハイテク株への利益確定の流れが続くなか、終日軟調な展開となっている。この流れを受けて売り先行で始まったが、原油相場の上昇を背景に資源株の一角が買われるなど、リバランス的な物色に。底堅さが意識されるなか、日経平均は前場半ばに一時19929.03円とプラスに転じる場面をみせている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは石油石炭、鉱業、不動産、海運、建設が堅調。半面、鉄鋼、精密機器、ゴム製品、非鉄金属、電気機器が小安い。

日経平均は5日線に上値を抑えられるものの、25日線が支持線として意識されており、狭いレンジでの取引が続いている。連邦公開市場委員会(FOMC)を前に積極的な売買は手控えられそうであり、引き続き狭いレンジでの取引が続こう。ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が重しとなるが、ハイテク株などは小幅な下げにとどまっており、市場のムードはそれ程悪くないだろう。

そんな中、物色は個人主体の中小型株に集中している。全市場での値上り率上位をみても、セーラー広告<2156>、テクノセブン<6852>、ホロン<7748>、アプリックス<3727>、ASJ<2351>、ホットリンク<3680>など新興市場の銘柄が占めている。テーマ株等も含めて、中小型株中心の物色が続きそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は109円99銭、伸び悩み、材料難で上昇は限定的

13日午前の東京外為市場でドル・円は伸び悩み。材料が乏しく、積極的に仕掛けづらい展開となった。

ドル・円は、朝方109円83銭を付けた後、日経平均株価がプラス圏に切り返した場面で一時110円10銭まで上昇。ランチタイムの日経平均先物が前日終値付近で推移し、日経平均は目先ももみあいが予想され、ドルはレンジ内で推移しよう。

米連邦準備制度理事会(FRB)による政策決定を前に売りにくく、ドルは下値が堅い。ただ、米10年債利回りが朝方から伸び悩んでおり、ドルに買いは入りにくい。午後の取引でも日本株の弱含みが続けば、ドル買い基調とはなりにくいだろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは109円83銭から110円11銭、ユーロ・円は123円02銭から123円25銭、ユーロ・ドルは1.1192ドルから1.1208ドルで推移した。

12時28分時点のドル・円は109円99銭、ユーロ・円は123円10銭、ポンド・円は139円15銭、豪ドル・円は83円13銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ピクセラ<6731>がストップ安

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>

・雨宮日銀理事
「出口での日銀収益は現時点で一概に言うのは困難」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00  移動電話国内出荷(4月)

<海外>
・特になし《HT》

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