ディーゼル車の排ガス原因、2015年に約38000人が早期死亡か

2017年5月19日 20:42

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 世界10カ国以上で行われた実走試験結果から、ディーゼル車の窒素酸化物(NOX)の排出量は実験室において得られたデータよりも大幅に多いということが分かったという。ディーゼル車に対する試験が行われたのは、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、EU、インド、日本、メキシコ、ロシア、韓国、米国。この実験はフォルクスワーゲンの排ガス不正を受けて行われたものだという(NatureTHE VERGEAP通信Slashdot)。

 研究者らはディーゼル車の実走時に排出される汚染物質を計測、政府が公表している実験室での試験結果と比較した。その結果、実験室のデータの96万トンよりも多い500万トンが排出されていると算出されたという。研究チームはディーゼル車による汚染は2015年では約38,000人の早期死亡に繋がっていると主張している。

 フォルクスワーゲンの不正事件発覚のきっかけとなったことでも知られる国際クリーン交通委員会(The International Council on Clean Transportation, ICCT)も研究に参加している。ICCTによると、煤粒子やスモッグなどの排ガスを呼吸した場合、心臓や肺疾患に繋がりやすい。とくにEU、中国、インドで早期死亡者数が増加しているという。また、米国では過剰な窒素酸化物により1,100人の死者が出たと推定されている。

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