総裁の改憲提起に閣僚としてコメント控える、稲田防衛相

2017年5月10日 11:52

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 稲田朋美防衛大臣は9日の記者会見で、安倍晋三総理が、自民党総裁として「憲法9条に自衛隊を明記する、改正憲法を2020年までに施行したい」旨の発言をしたことについて「国民の代表の言論の府である国会、憲法審査会において御議論いただき、国民的な理解を深めていくことが重要であり、政府の一員である私からコメントすることは差し控えたい」とした。

 ただ「自衛隊について憲法違反であるという学者が多くいらっしゃるということも事実ですし、隊友会等から、私に対し自衛隊についてしっかり憲法上明記してほしいという要請があることも承知している」と語った。

 記者団から、大臣としてではなく、国会議員としては、自衛隊を憲法に明記することが必要と思うか、と聞かれ「自民党の党是として憲法改正がありますし、私も自民党政調会長時代、様々、発言したことも事実ですが、政府の一員としてこの場にいるので、これ以上コメントすることは差し控えたい」と閣僚の立場である以上、発言を控える姿勢を示した。

 また、自衛隊が憲法上、合憲と考えているのか、合憲の根拠を記者団に聞かれ「法制局長官も国会で答弁されておりましたように、9条の解釈として、最高裁の判決に従っても、わが国の自衛をするための自衛隊の存在は合憲であるというのは政府の統一した見解」とした。(編集担当:森高龍二)

■関連記事
改憲へ「本年、歴史的な一歩踏み出したい」総理
総裁の考えに基づき党内まとめていく 二階氏
立法府審議のありように強い介入発言には違和感
テロ対策「ピンポイントの法整備で対応すべき」
教育勅語「憲法・教基法に反する使用だめ」政府

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事