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架空の未来都市に住む女性をイメージした「マラミュート」の2017秋冬
ニットブランド「マラミュート(malamute)」(小高真理デザイナー)が2017秋冬コレクションを発表した。今回のテーマは、架空都市「アルファヴィル(ALPHAVILLE)」。フランス人映画監督ジャン=リュック・ゴダールによる1965年作「アルファヴィル」と、アレックス・ガーランド監督による2015年公開の英国映画「エクス・マキナ」の2つのSFスリラーから着想を得た。
未来都市の持つ人工的で無機質な世界を表現するため色味をぐっと抑えたというアイテム群。映画内にも登場する人工知能ロボットの女性たちをイメージしたフィット&フレアのシルエットに、架空の都市に咲く花やブロック状に描いた抽象的な花柄を、繊細なジャカード技術で配した。人工知能の中にはりめぐらされている配線のイメージや、電子回路の光を、流線形のラインやラメ素材で表現。凹凸感のあるリブやタック柄、ケーブル編み、引き返し編みなどの技法を用いたニット素材とストレッチ素材を併用することで、「不思議な印象を創出した」Zという。
また今回、2014年秋冬のデビュー以来、初めて布帛を取り入れた。「アイテムの幅を広げ、ニットだけでは表現できないことに挑戦した」と小高デザイナー。例えばドレスシャツは、ウエストを絞ったコンパクトなデザインに、袖口にはニットの切り返しを付け、袖をストレスなくたくし上げられるように配慮した。「これまで私自身着る機会が少なかったアイテム。その理由を1つ1つ考えながら製作した」といい、得意のニットの魅力も同時に引き出している。
前春夏企画は、納期安定のため従来より1カ月ほど前倒して発表。その分、今回の秋冬企画の製作にもじっくり臨むことができたと話す。また今季から営業専属のスタッフも迎え、プロモーションにより力を入れる。クリエーションとセールス双方の環境が整いつつあるなか、有力百貨店を中心とした現在の販路をさらに広げたいと意欲を見せる。
2017秋冬の新作展示会は、東京・原宿のロケット(http://harajuku-rocket.tumblr.com/)で26日(日)まで。
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※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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