米GSが中国経済に慎重スタンス、17年Q1成長率は5.5%見込む

2016年12月6日 11:00

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記事提供元:フィスコ


*11:00JST 米GSが中国経済に慎重スタンス、17年Q1成長率は5.5%見込む
米ゴールドマン・サックス(GS/NYSE)が中国経済の先行きに慎重なスタンスを示している。2017年1~3月期には、国内総生産(GDP)成長率が5.5%まで鈍化するとの見方だ。短期流動性の引き締まりに加え、不動産など基幹産業の成長鈍化が響くとみている。香港メディアが6日伝えた。
同証券チーフストラテジストの劉勁津氏によると、例年1~3月期は春節(旧正月)や天候要因により、GDP成長率が鈍化しやすい傾向にあるという。これに加えて来年は、不動産や自動車などの業界が減速し、全体の成長率に影響する見通しだ。ただ、通年のGDP成長率は6.5%になると予測。最高指導部が2期目の初年度を迎え、経済成長の下支えに注力するためと指摘している。
このほか、2017年は一段の人民元安が進む見込み。年間で約6%の元安となり、1米ドル=7.3人民元台を付けるとみている(足元では6.8人民元台で推移)。これらの不安材料を指摘した上で、ゴールドマンは中国株の投資判断を「オーバーウエート」→「ニュートラル」に引き下げた。
国家統計局の最新統計によると、2016年1~9月のGDP成長率は6.7%だった。四半期ベースでは、3四半期連続で6.7%を維持し、政府が目標とする「6.5~7.0%」を確保している。

【亜州IR】《ZN》

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