熱血アニメ列伝その13 アニメ界の金八先生の教えに涙!『 暗殺教室 』

2016年8月12日 18:46

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熱血アニメ列伝その13 アニメ界の金八先生の教えに涙!『 暗殺教室 』© 松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会

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 皆さん、暑い夏を更に熱くさせるような、熱血アニメ見てますか?(時候の挨拶)この、連載アニメコラム企画、『熱血アニメ列伝』も早くも13回目となりました。

 アニメ的なカウントでは、1クール分の作品を扱ってきた訳ですが、まだまだ語りたい作品はたくさんありますので、この後の2クール以降も是非楽しみにしていてくださいね!

 さて、前回は『うしおととら』という、夏シーズン直前に終わったアニメを扱いました。今回も同じ時期に終わった、「週刊少年ジャンプ」に連載していた松井優征先生原作の漫画のアニメ化作品『暗殺教室』を取り上げたいと思います。

 「え? 暗殺教室 ……熱血か?あれ?」って思う方もいるかもしれませんね。あすかさん(このコラムを書いてる人です)的には、この作品は十分に熱血してる!と思っているので、後半はそれについて語るとして、いつものようにまずはあらすじから!

■無理ゲーの極み!殺せない超生物との暗殺の日々?『 暗殺教室 』のあらすじ


 とある年の新学期が始まってすぐの事。名門と名高い進学校、「椚ヶ丘中学校」の落ちこぼれを集めたクラス「3年E組」に、謎の触手生物がやってきます。その触手生物はこう喋りました。

 「はじめまして。私が月を爆った犯人です。来年には地球も爆る予定です。君たちの担任になったのでどうぞよろしく」

 そう、その少し前、月が謎の爆発で7割型蒸発してしまう、という事件がありました。その犯人と自称する、この黄色いタコ型の触手生物は政府に「椚ヶ丘中学校の「3年E組」の担任をやらせてくれるなら私を殺せる機会をあげよう」と持ちかけたのです。

 この、触手生物は、最高速度マッハ20で動ける文字通りのモンスター。身を隠されたら、彼を殺せる機会はほとんどゼロです。「それではつまらない」と、E組の担任をする事を条件に、政府に暗殺の機会を自ら申し出た触手生物。

 そうして、主人公「潮田渚」君が在籍する落ちこぼれのクラスメートが集まる「3年E組」の、絶対に殺せない先生「殺せんせー」との奇妙な暗殺生活が、卒業までの約1年始まることになったのでした……。

 以上が、大まかな『 暗殺教室 』のあらすじです。

■『 暗殺教室 』が何故熱血系アニメか?それは心を熱くさせる「殺せんせー」の教えにあり!


 この後、1年をかけて、生徒達はあの手この手で、「殺せんせー」の暗殺を企てます。中学生が、暗殺をする、一見殺伐とした内容に思えるこの作品の大筋ですが、実際には、かなりハートウォーミングな雰囲気が作品全体に流れています。

 これを読んでいる皆さんは『3年B組金八先生』というドラマをご存知の方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?昭和から続いた、中学を舞台にした学園モノのドラマです。

 学園モノのドラマの主役は生徒自身という事も多いのですが、このドラマシリーズ(パート8まで作られました)の主役は、何と言っても「坂本金八」という教師なのです。

 特に彼の熱い心、つまり「熱血教師」っぷりが当時も話題になりましたし、「先生が主人公のドラマ」のバイブルの一つとして、今でも語られるほどのレジェンド的な存在なのです、金八先生は。

 そして、今回の『 暗殺教室 』の教師であり、主人公でもある「殺せんせー」も、十分にこの「熱血教師」と言える熱い心を持って生徒に接する先生でもあるのです。

 最高速度マッハ20というでたらめなスペックと、比類ないほどの頭脳を持つ「殺せんせー」は、その能力の高さから、落ちこぼれのE組の生徒達をどんどんと良い方向に導きます。

 学業もさる事ながら、「落ちこぼれを集めた“通称エンドのE組”」というレッテルを学校や、他のクラスの生徒達にも強制的に貼られている彼らの心のケアも、その「熱血指導」で救いをもたらせてくれるのです。

 実際、殺せんせーの言葉には、とても感動するモノが多くありました。

 特に「社会的な理不尽には、真っ向から立ち向かわずに、何とか流したりやり過ごしたりした上で別の方法論でその苦難に立ち向かう(要約)」と言った内容には、深い感動と共に、自分の進むべき道を照らされた視聴者も多かったかもしれません。

暗殺教室

画像引用元:youtube.com

■『 暗殺教室 』の魅力の一つは「完全なるメディアミックス」の実現!


 『 暗殺教室 』がいかに熱血しているアニメかはご理解いただけたと思いますが。最後にもう一つ、この作品の魅力を。

 この『 暗殺教室 』は、漫画原作の終了と、実写劇場版、アニメ版の終了が概ね同じ時期に合わせられる、という異例のメディアミックスがなされました。

 これは一重に、原作者の松井優征先生の尽力によるものなのです。先生は、以前の自分の作品のアニメ化がかなり不満足な出来だった経験から、今回の『暗殺教室』はメディアミックスの際に自ら積極的に制作に協力を申し出ました。

 アニメ制作、実写制作のそれぞれのスタッフに、原作の最終回までの綿密なプロットを渡し、必要であれば詳細な設定も渡していたそうです。

 そうした事で、アニメ版も実写版もちゃんと原作通りの感動的なラストシーンを迎える事が出来ています。

 もし、今回のコラムでアニメ版を見た方は、是非とも原作の漫画(全21巻)と、実写映画(前後編)をご覧になる事をお勧めします。

 全てのバージョンの『 暗殺教室 』を見ることで、今までの色々な作品のメディアミックスの問題点もあるいは浮き彫りになるかもしれません。

 それぐらい、この『 暗殺教室 』のメディアミックスの凄さは、賞賛に値するレベルだと個人的には思います。各配信サイトでも『 暗殺教室 』のアニメ版は見られると思いますので、是非ともチェックしてみてくださいね!ぬるふふふふ☆

熱血アニメ列伝その12 週替わりの奇跡の神話!『 うしおととら 』

(あにぶ編集部/あすかつぐよし)

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