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大気汚染の影響は最新設備にも? 電子部品を故障に追い込む「硫化」とは?
電子部品大手のロームは、車載、産業機器に最適な新耐硫化チップ抵抗器「SFR シリーズ」を開発。電子部品に深刻な被害をもたらす硫化への耐性が高く、アプリケーションの長期信頼性に貢献する。[写真拡大]
大気汚染は人間をはじめ、生物全体に健康被害をもたらすだけでなく、機械部品にも甚大な悪影響を及ぼす。それが「硫化」と呼ばれる現象だ。
「硫化」とは、大気中に存在している硫黄成分が金属表面に吸着し、化合してしまう現象のことだ。近年、自動車部品や産業機器の分野では急速に電装化が進んでいるが、これらに使われる抵抗器などの電子部品の電極部が硫化してしまうと、抵抗値が変動を起こし、アプリケーションの故障を引き起こす場合があるので大きな問題となっている。
硫黄成分といわれてもピンとこないかもしれないが、例えば自動車の排気ガスなど、大気中には様々な形で硫黄成分が存在しており、決して珍しいものではない。そして今、深刻な排気ガス問題を抱える中国をはじめ、アプリケーションの長期信頼性や安全性を高めるために、電子部品の耐硫化への要求が世界規模で高まっているのだ。
そんな中、日本の電子部品大手ロームが、同社独自の構造により、硫化性能を大幅に向上させた、新耐硫化チップ抵抗器「SFR シリーズ」を開発・量産を開始した。SFRシリーズは、電極部にローム独自の構造と保護材料を採用することで、耐硫化性能の大幅な向上に成功。車載や産業機器、通信インフラなど硫化の厳しい環境下での用途に最適で、アプリケーションの長期信頼性や、安全性の向上に貢献するという。
高い信頼性が要求される車載部品や産業機器などの不調や故障は、人間の命にもかかわる場合もある。世界でもこの信頼性がスタンダードとなり、最新のアプリケーションが安全で快適に使われることを期待したい。(編集担当:藤原伊織)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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