中国:問題ワクチン事件、当局が管理不行き届き認める

2016年3月25日 11:24

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記事提供元:フィスコ


*11:24JST 中国:問題ワクチン事件、当局が管理不行き届き認める
山東省済南市の元薬剤師の女(47)が、適切に保管されていないワクチンを安値で買
い取り、全国的に販売していた事件で、国家食品薬品監督管理局、国家衛生計画生育
委員会、公安部は24日、記者会見し、同局幹部が「大量のワクチンが違法の販売ルー
トに入りながら、適時に発見できなかった」と語り、当局の管理不行き届きを認め
た。

中国では、適切でないワクチンが大量に流通していたことで、市民の間では食品と医
薬品の安全性に対する不安が高まっている。政府が事件の隠蔽(いんぺい)を図った
との指摘も多い。  会見によると、同局は、ワクチンを不正販売していた製薬会社
29社を特定。ネットで販売していた41人、直接販売していた46人を摘発した。また、
問題のワクチンを購入した疑いの医療機関などは16カ所に上り、当局が調査を進めて
いる。

すでに逮捕された元薬剤師は、娘と共謀し、2011年以来、不適切な保管状態のワクチ
ンを販売。取引額は5億7000万人民元(約99億円)に上る。ワクチンは24省・市・自
治区に流入していた。販売されていたのは、インフルエンザ、B型肝炎、狂犬病など
25種類の人間用ワクチン。ワクチンは通常、摂氏2~8度で保管する必要があるが、女
は一般倉庫で保管しており、摘発時の室温は摂氏14度もあった。

元薬剤師の女は、09年にもワクチンを違法販売した罪で懲役3年、執行猶予5年の判決
を受けている。しかし執行猶予期間中も、インターネットなどを使ってワクチン販売
を続けていた。

こうしたなか、李克強首相は22日、問題のあるワクチンの流通と使用状況について調
査するよう調査を命じた。「今回の事件は、監督面で多くの漏れがあることを示し
た」と述べている。  世界保健機関(WHO)は適切に保管されていないワクチンは効
果は低いと指摘。ただ、危険性は低いとの認識を示した。

【亜州IR】《ZN》

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