「チュチュアンナ」が香港初進出 中国市場にも攻勢

2016年2月4日 11:24

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記事提供元:アパレルウェブ

 女性用インナー・レッグウエアのSPA「チュチュアンナ」(チュチュアンナ/大阪市、上田利昭代表)は今夏、香港に初進出する。海外出店は、中国、台湾に続き、3カ国目。中国市場で培ったマーケティング力や商品企画力を強みに、初年度に2店舗、3年後に10店舗体制にする計画だ。

 香港への進出は、レッグファッションを楽しむ機会が少ない亜熱帯地域であること、また消費行動も日本と異なることから、これまで慎重に進めていたという。しかし、香港に隣接する中国・シンセンの万象城店を2014年8月に出店し、計画以上の売り上げで推移していること、また、中国市場向けパターンのインナーが好調であることから、香港でも消費者のニーズに応えた店舗運営、商品開発ができると判断した。

 1月7日には、現地法人「HONG KONG TUTUANNA Co.,Ltd.(中国語名:香港趣趣安娜有限公司)」(香港九龍地区、日野将彰董事長)を設立。今夏頃をめどに香港1号店を出店する予定だ。出店地域は、銅鑼湾(コーズウェイベイ)、尖沙咀(チムサーチョイ)、旺角(モンコク)、沙田(サーティン)と、多くの商業施設が集まる繁華街4エリアの中から検討を進めている。

 同社の海外出店は、中国、台湾に続き、3カ国目。2009年12月、上海の久光百貨店に海外1号店をオープンして以来、北京、上海、成都など中国の主要都市を中心に出店を加速してきた。現在は中国に235店舗、台湾に4店舗(2015年12月末時点)を構えており、国内248店舗に匹敵する規模に拡大している。

 海外での出店拡大を支えるのが、現地の市場に合わせた適応化。中国では、現地パートナーによる代理店舗管理体制を敷くことで、「迅速な意思決定や経営判断が可能になっている」(同社)という。また、2013年秋には、中国市場に対応したブラジャーの開発をスタート。同ブランドならではの可愛らしいデザインはそのままに、中国人女性に多い丸みのある体型に沿ったパターンを導入。ボリューム感や立体感、胸を寄せる機能も取り入れ、ヒット商品となっている。

 中国市場でのマーケティング基盤を整え、満を持しての香港進出となるが、同時に中国への出店にも攻勢をかける。香港の現地法人が、香港と気候の近い中国・華南エリアのMDも担うことで、手つかずだった同地域への出店を積極的に進める。「香港を含めた華南エリアの事業拡大の拠点となるだけでなく、同エリア向けの商品企画を行う上でも重要な役割を担う」(同)としている。

チュチュアンナ

胸を寄せる機能に特化したヒット商品「運命のブラ」でも、
昨春から中国独自のパターンを採用。
同ブランドならではの可愛らしいデザイン・柄はそのままに、
現地のニーズに合わせたパターンが好評を得ている。(写真は日本向け商品)
(アパレルウェブ編集部)

※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。

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