NEC、フィリピンで地デジ放送による防災情報システムの実証実施

2015年6月24日 13:50

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実証の概要 地デジ画面(NECの発表資料より)

実証の概要 地デジ画面(NECの発表資料より)[写真拡大]

  • 実証の概要(NECの発表資料より)

 NECは24日、フィリピン政府の市民防衛局(OCD: Office of Civil Defense)、国営放送(PTV: People's Television)とともに、地上波デジタル放送で災害情報を提供可能な防災情報システムを構築し、実証を行ったと発表した。

 同システムは、NECがOCD内にクラウドを活用して構築した防災システムから、PTVの放送網を利用して、関係機関に設置した約20カ所30台のテレビに対し、台風による被害の軽減を目的とした情報を配信するもの。待機状態にあるテレビやワンセグ受信機を緊急警報信号により自動で電源オンし、テレビ映像や字幕ともに、連動するデータ放送で避難情報などを提供する。

 地上波デジタル放送における「データ放送」と受信機の自動電源オン機能を持つ「緊急警報放送」を連動するシステムを用いた、実際の放送波での実証は、世界初の試みだという。

 さらに、日本無線の協力により、PTVの放送網と連動したサイレン・スピーカ局を設置し、災害時に音声アナウンスやサイレンで地域住民へ情報伝達も行った。

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