日本電産と日本IBM、生産設備・機器へのビッグデータ解析技術の活用を開始

2015年6月22日 19:12

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プレス機のソリューションイメージ図(日本IBMの発表資料より)

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 日本電産と日本IBMは22日、日本電産グループのモータを組み込んだ様々な生産設備・機器における「早期異常検知による稼働率向上」と「要因分析の効率化による停止時間の短縮」を主な目的としたビッグデータ解析技術に関する取組みを共同で開始したと発表した。

 日本電産は、グループ製品をIoT化して付加価値を高める戦略を展開している。従来の売り切りモデルからIoTを活用したソリューションビジネスモデルへの転換を図り、保守サービスを含めたライフサイクルサービスを提供することが大きな課題。そのためには、故障を事前に把握する予知診断と、故障時に的確な対策を打つ要因分析の効率化が必要としている。

 この案件を進めるために、日本電産は日本IBMとのオープンイノベーションを進める。日本IBMは、IBMがグローバルで蓄積してきた異常検知・予知保全におけるスキルや知見を生かし、コンサルティング、ソフトウェアの活用、システム構築を提供する。

 今後は、2015年中に日本電産グループの海外プレス機工場で「異常発生時の要因分析」に取り組む。具体的には、従来のプレス機では、製造不具合の要因究明と対策は個人の技量に依存していたが、今後は、ビッグデータ分析により高い精度で短時間に要因を究明し、属人化しない適切な対策が可能になり停止時間の短縮に繋げるとしている。

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