デンソー、手術支援ロボットを発売―腕のふるえや疲れを軽減

2015年4月27日 13:24

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手術支援ロボット「iArmS」(デンソーの発表資料より)

手術支援ロボット「iArmS」(デンソーの発表資料より)[写真拡大]

 デンソーは27日、手術時に医師の腕を支え、生理的に生じる手のふるえや、疲れを軽減する手術支援ロボット「iArmS(アイアームス)」を開発し、1日から販売を開始したと発表した。

 現在、医療現場では、顕微鏡や内視鏡の普及によって長時間かつ繊細な手術が増え、医師からは、生理的に生じる手のふるえや疲れを軽減したいとの要望が増加しているという。このようなニーズに応えるため、デンソーは2012年から信州大学医学部脳神経外科と共同でiArmSの実用化開発に着手し、2014年9月からは信州大学倫理委員会の承認を得て、信州大学医学部脳神経外科および耳鼻咽喉科で、実際の手術に用いる臨床研究を進めてきた。

 「iArmS」は、医師が腕を動かしたい位置にロボットアームが自由に追従し、かつ手術時にはしっかりと固定され医師の腕を支える。術者の直感的な操作を可能にするため、内蔵されたセンサーが「腕をおく」「腕を静止する」「腕を浮かせる」という動作を感知し、「Hold:術中の腕の固定」「Free:腕の移動」「Wait:周辺機器操作時の待機」の3つの動作をスイッチレス(自動)で切り替えることができる。

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