オークマ、ワコム、石塚硝子など/本日の注目個別銘柄

2015年4月20日 16:37

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記事提供元:フィスコ


<6752> パナソニック 1588 +30.5しっかり。週末に業績観測報道が伝わっている。15.3期純利益は前期比7割増の2000億円前後となり、16.3期純利益は1割増の2200億円程度になりそうだとも伝わっている。市場コンセンサスはそれぞれ、1850億円、2150億円レベルであり、ともに上回る内容に。15.3期営業利益に関しては3600億円程度とされ、コンセンサス水準並みとなっているが、相対的な業績の安心感などを評価する動きが優勢に。

<7269> スズキ 3771.5 -17.5売り先行。15.3期営業利益は前期比5%減の1800億円弱になったもようとの観測報道が伝わっている。過去最高益を見込んでいた従来計画を約100億円下回るようだ。市場コンセンサスもほぼ会社計画線上であった。ユーロ安に伴う採算悪化、リコール費用の増加などが背景。一方、増配の可能性など株主還元は強化と伝わっており、売り一巡後は下げ幅を縮小させる流れにも。

<3231> 野村不動産HD 2395 -136下げ目立つ。足元では業績上方修正が好感される動きとなっていたが、本日はモルガン・スタンレー(MS)が投資判断を格下げしており、利食い売り圧力が強まる展開になっているようだ。MSでは目標株価を2600円から2700円に引き上げているが、投資判断は「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ。建設費上昇で採算確保が厳しくなった郊外マンションの戸数減少などから、16.3期以降の増益確保は簡単でないと指摘。

<6103> オークマ 1247 +60買い先行。三菱UFJでは投資判断を「アンダーウェイト」から「オーバーウェイト」に一気に2段階格上げしている。目標株価は860円から1470円に引き上げへ。今年度の補助金は、モノづくり補助金に加えて省エネ補助金が新設されており、工作機械関連では800億円程度の予算となっているようだ。公募開始後、同社への引き合いが急増しているもようで、つれて、業績予想を大幅に上方修正している。16.3期営業利益は163億円から220億円にまで上方修正へ。

<6727> ワコム 628 +27買い優勢。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を450円から570円に引き上げている。コンポーネントは依然として不透明だが、ブランド事業の改善を織り込んで業績予想を上方修正しているようだ。比較的、ショートポジションの多い銘柄とみられ、買い戻しの動きが先行する格好になっているとみられる。

<4829> 日エンター 383 +38急伸。スマホ・タブレット向け総合電子書籍サービス「BOOKSMART」において、人気の集英社コミック約1700タイトルを配信開始と、先週末に発表している。多くの話題作提供に伴い、潜在的な需要が掘り起こされるといった期待感が先行へ。株価は足元で下げ止まり感が鮮明化、格好のリバウンド狙いの材料となっている。

<5204> 石塚硝子 256 +20急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表している。通期営業利益は従来予想の3.5億円から7.9億円に、最終損益は収支均衡水準から7億円の黒字にそれぞれ上方修正。コスト削減効果のほか、為替差益や負ののれん発生益計上などが背景。とりわけ、最終益の上振れ幅の大きさを材料視、材料性の強さも妙味となって短期資金の値幅取りの動きが活発化へ。

<8165> 千趣会 912 +26買い先行で一時は年初来高値を更新している。Jフロント<3086>との資本業務提携が先週末に発表されている。カタログ通販業界の競争が激化する中、財務体質や商品開発力の強化に伴う業容改善を期待する動きが優勢に。一方、Jフロントが22.62%を保有する筆頭株主となるが、自己株式の譲渡や第三者割当増資による株式価値の希薄化などを警戒視する動きも。

<8303> 新生銀行 248 +4強い動き。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も280円から360円に引き上げている。不動産価格をはじめとした資産価格が反転している現状においては、同社のバランスシートからは処分益が見込みやすいと考え、中期経営計画の当期利益は達成可能と判断しているようだ。また、初の増配への期待感なども反映させているもようだ。《FA》

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