SUV:中国戦略車に、内外各社が続々新モデル投入

2015年4月16日 08:37

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記事提供元:フィスコ


*08:38JST SUV:中国戦略車に、内外各社が続々新モデル投入
都市部を中心に中国で空前のSUV(スポーツ多目的車)ブームが訪れる中で、内外自動車各社がSUVを中国戦略車に据え始めた。ここ2年で各社の新モデル投入競争が一気に過熱している。今年も20モデル超の新型車が発売される見通し。すでに販売されている車種を含めると、中国国内に流通するSUVは、実に100モデルに迫る規模。「ブルーオーシャン」から「レッドオーシャン」へと変化したSUV市場でのパイの奪い合いは、今後一段と激化しそうだ。中国経済網が14日付で伝えた。
外資合弁ブランドでは、昨年3月末に発売された東風日産の新型「エクストレイル」が好調。14年は11万4459台を売り上げて、14年の都市型SUV販売ランキングでトップに躍進した。今年は「キャシュカイ(日本名:デュアリス)」と「ムラーノ」の新型を投入予定。東風日産の自主ブランド「啓辰(ヴェヌーシア)」でも、すでにSUVモデル「啓辰T70」を発売していて、SUVのラインナップを一段と強化する構えだ。
中国自主ブランド陣営では、上海汽車がこのほど発売した傘下MGローバー系のSUV(スポーツ多目的車)「MG GT(名爵速騰)」が注目される。11万9700-17万9700人民元(約230万5000~346万1000円)の低価格に設定し、コストパフォーマンスの高さをアピール。さらに0~100km/h加速8秒を達成したその性能は、フォルクスワーゲン(VW)の「ティグアン」やフォードの「クーガ」といった合弁車と肩を並べる——として、外資ブランドとの真っ向勝負を宣言している。
また比亜迪(BYD:1211/HK)は、SUVに重点に置く事業戦略を決定。今年は「唐」、「宋」、「元」、「明」などの小型・中型SUVの新型を立て続けに投入する計画を明らかにした。
このほか一汽海馬汽車は、5月初めにSUVの新モデル「S7」を発売する。同社の14年新車販売台数は18万843台。うちSUVで34.3%を占める6万2048台を売り上げた。今後もSUVを順次投入予定。16~20年の5年間で3モデルを発売する計画だ。
中国のSUV市場は急ピッチな伸びを続けているものの、その成長余地には限りがある。投入車種が増える中で、市場競争の激化は必至だ。各社はSUVの外観、性能、スペック、価格、マーケティング手法などの面で策を凝らす必要がある。いかに差別化した発展戦略を見出せるかが、中国SUV市場を制する上で重要なカギとなりそうだ。

【亜州IR】《ZN》

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