米国株式市場見通し:米国株は「調整相場」入り、中東情勢改善なければ上値重い

2026年3月28日 15:06

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記事提供元:フィスコ

*15:06JST 米国株式市場見通し:米国株は「調整相場」入り、中東情勢改善なければ上値重い

NYダウ、ナスダックともに、高値からは10%以上下落して「調整相場」入りとなっている。イラン情勢の急速な改善が見られない限り、本格的な立ち直りへの期待は高めにくいと考えられる。トランプ大統領はイランの発電所攻撃に関して再延期を表明、イラン政府の要請を受けてのものとしており、水面下での停戦交渉が進展している可能性はある。ただし、状況は極めて不透明であり、事態の一段の悪化リスクが残る状況下では、積極的な資金流入は想定しにくいだろう。なお、今週末にはルビオ国務長官が「攻撃終了にはあと2週間から4週間要する」とも発言、短期的な状況改善への期待も後退の方向だろう。

来週は雇用統計を始め雇用関連の指標発表が多く予定されているが、イラン情勢が混沌としている中では、今後の金融政策の判断材料としては重要視されない可能性がある。30日にはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の討論会出席、ウィリアムズNY連銀総裁のイベント講演なども予定されているが、インフレへの懸念が前面に押し出されれば、金融緩和への期待がさらに後退する余地もあろう。

今週はマイクロンやサンディスク、韓国のサムスン電子やSKハイニックスなど、半導体メモリ銘柄の株価下落が目立った。グーグルの研究者が「「TurboQuant(ターボクアント)」という新技術を発表、これは大規模AIモデルなどで使うメモリ容量を削減できる新たな圧縮アルゴリズムで、容量を「少なくとも6分の1以下に減らせる」と説明されている。アンソロピックショックと同様な構図であり、市況上昇期待で株価が大幅に水準訂正してきた経緯もあるため、半導体関連の戻りを当面は抑制させるものになりそうだ。

経済指標は、31日に1月住宅価格指数、1月S&Pケースシラー住宅価格指数、2月JOLTS求人件数、3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、3月シカゴ購買部協会景況指数、4月1日に2月小売売上高、3月ADP雇用統計、3月ISM製造業景気指数、3月自動車販売台数、2日に2月貿易収支、新規失業保険申請件数、3日に3月雇用統計などが発表予定。なお、3日は聖金曜日のため休場となる。

主な決算発表は、30日にサンガモ・セラピューティクス、サンパワー、ヴァージン・ギャラクティック、31日にファクトセット、ジェイ・ジル、マコーミック、エヌシーノ、ナイキ、デイブ&バスターズ、ピーブイエイチ、RH、ビヨンド・ミート、4月1日にドライブンブランズ・コナグラ・ブランズ、ラム・ウェストン、ティルレイなどが予定されている。《FA》

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