NYの視点:米2月小売が悪天候で落ち込む、6月の利上げが微妙に

2015年3月13日 07:01

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記事提供元:フィスコ


*07:03JST NYの視点:米2月小売が悪天候で落ち込む、6月の利上げが微妙に

米商務省が発表した2月の小売売上高は前月比0.6%減と、予想外に3か月連続でのマイナスとなった。記録的な寒さで、特に自動車販売や建設財、デパートの売上が軒並み鈍化。低調な賃金の伸びも影響したと考えられている。自動車販売は2.5%減と、下落率は1年ぶりの大幅なものとなった。一方、オンラインでの売上高は2.2%増と昨年3月以来の大幅な伸びを記録。

国内総生産(GDP)の算出に用いられる食品サービス、自動車、サービスステーションなどを除いたコアの小売は横ばいで予想の0.4%増を下回った。1月分も0.1%増から0.1%減に下方修正された。米国の経済は消費が3分の2を占める。このため今回の結果を受けて、1-3月期の国内総生産(GDP)の成長率は必然的に下方修正されることになる。速報値は前期比年率で2.2%増だが、1.2%増まで下方修正される可能性も指摘されている。また、6月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げに向けた協議を複雑化させる。

新たな債券王との異名を持つ米国の資産運用会社ダブルライン・キャピタル のジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は、大半の市場エコノミストの見通しに反し、2015年の米10年債利回りは2%を割り込むと見ている。《KO》

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