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四季報・夏号片手に好業績見通し銘柄の押し目買い=犬丸正寛の相場展望
週の半ばからジリ安だった日経平均は、週末には一気に124円高と反発した。特筆されるのは、通常は週末はダレルことが多い中で、週末に引き締まったことと、12日(金)の東証1部出来高が27.1億株と今年3月24日以来の高水準となり、売買代金でも2.6兆円と同じく3月21日の大きい数字となったことである。SQよいう要因を割り引いてもこれまでとは様子が変わってきたといえる。
「まだ、外国人投資家の買いが入ったという確信を持てないが、少なくとも、これまでの日計りの短期売買とは異なる資金が入ってきたことは間違い」(中堅証券)、ということから投信、年金等の買いがあったものとみられる。
外国人投資家の買いについても否定はできない。NYダウが高値波乱となってきたことで日本株に目が向いてきた可能性はある。それに、安倍政権の「決めるときに決めなければ政権与党とはいえない」という強い姿勢から集団的自衛権について連立を組む公明党との合意を取り付ける見通しとなったことを評価して買って来ている可能性もありそうだ。法人税率引下げなど新成長戦略も控えていることもある。
「週末の買いは恐らく機関投資家でしょう。とすれば、機関投資家は1万5000円より上をどんどん買い上がっていくとは思えないが、下がれば積極的に買うことが、今回、週末の商いで証明されたと思います。SQ値の1万4807円を下回らない限り6月相場は強いと思います」(株式評論家・海老原紀雄氏)。
会社四季報・夏号の発売で、2015年3月期に続いて、2016年3月期見通しの良い銘柄は数多く見受けられる。たとえば、日経平均1株利益に置き換えれば、2016年3月期は1150円(現時点での2015年3月期予想は約1040円)が、見込めそうな印象である。
四季報片手に、2015年3月期、2016年3月期の見通しのよい銘柄の押し目買いでよいだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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