【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インフォコムは強基調転換、今期見通し評価で1月戻り高値試す

2014年6月12日 09:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  ITソリューションやコンテンツ配信などのインフォコム <4348> (JQS)の株価は、800円近辺で下値固めが完了し、6月10日には973円まで上伸した。モミ合いから上放れて強基調に転換したようだ。電子書籍配信などが好調であり、今期(15年3月期)増収増益見通しを評価して1月の戻り高値1052円を試す展開だろう。13年10月の高値1124円も視野に入りそうだ。

  企業向けITソリューションを提供するITサービス事業、一般消費者向け各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業を展開している。

  06年開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は13年8月から各携帯キャリア公式サービス1位を独占し、ネットビジネス事業を分社化して設立したアムタスは13年11月にマルチデバイス対応の新たな電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も開始した。電子書籍配信は前期(14年3月期)売上高が100億円を超える規模に成長している。

  業容拡大に向けてM&Aや戦略的アライアンスも積極活用している。13年9月に医薬品業界向けCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立し、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事 <9963> との協業を開始した。ゲーム配信サービスでは韓国ユビヌリ社と協業して韓国市場にも参入している。

  中期経営計画では目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。重点3事業として、ITサービス事業の医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web-ERPソフト「GRANDIT」事業、およびネットビジネス事業(電子書籍やソーシャルゲーム)を掲げ、さらにクラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

  14年3月には、EC事業の基盤共通化や運営効率化に向けてアムタスグループ内での事業再編を発表した。食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社のイー・ビー・エス(EBS)が展開するアパレルEC事業をドゥマンへ譲渡して事業統合した。

  今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月24日公表)は、売上高が前期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、配当予想は同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。ヘルスケア事業やGRANDIT事業の業容拡大、電子書籍配信事業の好調などが牽引し、事業基盤整備や事業構造改革の効果、さらに継続的投資の成果が発現して増収増益見込みだ。

  セグメント別の計画は、ITサービス事業はヘルスケア事業とGRANDIT事業の拡大で売上高が同4.1%増の270億円、営業利益が同6.3%増の30億円、ネットビジネス事業は電子書籍配信を軸とする事業拡大で売上高が同21.1%増の160億円、営業利益が同17.8%増の10億円としている。重点分野の一段の業容拡大で好業績が期待される。

  株価の動き(13年10月1日付で株式200分割)を見ると、3月以降は概ね800円~900円近辺のレンジでモミ合う展開だったが、5月21日の直近安値788円から切り返しの展開となった。そして6月10日には973円まで上値を伸ばす場面があった。800円近辺で下値固めが完了し、モミ合いから上放れて出直り展開のようだ。

  6月11日の終値954円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円13銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は1.9%近辺、そして前期実績PBR(前期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.4倍近辺である。

  日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して上伸し、週足チャートで見ると戻りを押さえていた26週移動平均線を一気に突破した。モミ合いから上放れて強基調に転換した形であり、1月の戻り高値1052円を試す展開だろう。13年10月の高値1124円も視野に入りそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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