(中国)人民元の対米ドル基準値が急伸、底打ち観測が広がる

2014年6月11日 11:11

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記事提供元:フィスコ


*11:11JST (中国)人民元の対米ドル基準値が急伸、底打ち観測が広がる
中国人民銀行(中央銀行)は10日、人民元の対米ドル基準値を1米ドル=6.1451元に設定した。これは3月27日以来の元高水準を更新し、直近3営業日で計257ベーシスポイント(bp)の上昇(元高)を記録した。

市場関係者は、人民銀が基準値を急速に引き上げた理由について、5月の貿易黒字が予想以上に拡大したことが背景にあると分析。また、人民銀が元相場の安定化を維持する狙いもあるとみている。5月の貿易黒字や資本流動、中国経済の運行状況から判断すると、対米ドルでの元安の流れがそろそろ終盤に向かうとの見方が広がっている。

一方、今後の元相場について、市場関係者の間で意見が分かれている。欧州中央銀行(ECB)が金融緩和の強化を決定したことを受け、今後は米ドルがユーロに対して上昇する確率が高いため、元の対米ドル為替レートも元安・ドル高の方向を辿るとの見方が浮上している。

ただ、前回の欧州金融危機が起きた時、ユーロが対米ドルに対して下落していたにもかかわらず、人民元が米ドルに対して上昇していたため、今後は元高の方向に転換する可能性も否定できないと指摘された。

なお、元の均衡レートについて、現時点では算出されていない。ただ、2005年から元が米ドルに対してすでに30%上昇しており、均衡レートに接近しているとの見方が多い。国際通貨基金(IMF)のデビッド・リプトン筆頭副専務理事は8日、元が米ドルに対してやや過小評価されているとの見方を示した。これは「著しく」過小評価という前回の表現と大きく変わっている。《ZN》

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