【木村隆のマーケット&銘柄観察】ウィルグループはハイブリッド派遣で他社との差別化を図る

2014年4月11日 12:41

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  ウィルグループ <6089> (東2)の出直り相場が近付きつつある。同社は、人材派遣、業務請負、人材紹介などを手掛ける。セールスアウトソーシング事業は、家電量販店等に対し、スマホやブロードバンドなどの販売業務を請負う。コールセンターアウトソーシング事業はオペレータの派遣やコールセンターの業務請負を行う。通信系の会社が主要顧客。ファクトリーアウトソーシング事業は工場における軽作業を中心とした業務請負、作業スタッフの派遣・紹介などを行う。食品メーカーが主要顧客。

  同社の強みは派遣先企業にフィールドサポーター(常駐正社員)と派遣スタッフをチームで派遣する「ハイブリッド派遣」にある。常駐正社員がマネジメントを行うことで、顧客ニーズに的確かつ迅速に対応。高評価を獲得でき、人材派遣の引き合いの増加や新たな業務請負につながっている。

  人材派遣業界の人材供給サービスは、従来は供給力とスピードが求められ、それが競争優位性につながっていた。しかし、今は人材の質とそれをマネジメントする力が競争優位性を決める時代に入りつつある。同社のハイブリッド派遣は、まさにマネジメントサービスそのもので、他社との差別を図る強力なドライバーになる。今後の成長戦略は、ハイブリッド派遣を活かし、既存分野での深耕によるシェア拡大やアパレル、金融、飲食、介護など新規分野への開拓を進める。

  前2014年3月期は売上げ269億5400万円(前々期比21.6%増)、営業利益8億9600万円(同45.1%増)の大幅な増収益を達成した模様だ。アナリスト筋は来期についても連続増益を想定する声が強く、5月9日の決算発表が待たれるところだ。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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