【木村隆のマーケット&銘柄観察】島津製作所は新中期経営計画の成長戦略を評価する

2014年4月11日 10:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  島津製作所 <7701> の見直し相場がスケールアップしそうだ。足元の業績が好調に推移しているほか、このほど明らかになった新中期経営計画では、最終年度の2017年3月期の1株利益は75円程度となる。訂正高の大きさがアピールする方向が予想される。

  前2014年3月期の第3四半期累計決算は売上げ2129億円(前年同期比15.0%増)、営業利益128億円(同162%増)の、大幅な増収益を確保した。通期でも、売上げ2980億円(前々期比12%増)、営業利益220億円(同81%増)の好調な数字が見込まれている。

  国内民需が回復したほか、補正予算関連の取り込みが寄与、主力の計測機器事業が国内海外ともに売上げを伸ばした。医用機器事業も、国内では新製品のX線テレビシステムが寄与、海外でも好調に推移、航空機器事業はボーイング社向けの旅客機用搭載機器が拡大した。

  新中期経営計画では、高度な技術と潜在ニーズを結実させた商品による市場の活性化、大学、大学病院など、先進的な顧客との共同研究拡充による新分野への展開などの成長戦略がベースになる。それとともに損益分岐点の改善など収益構造も進め、グローバル組織・体制を強化する。

  主力の計測機器分野では、機種の拡充、将来の成長分野である臨床診断の取組を推進し、前3月期の売り上げ1795億円を2017年3月期には2150億円へ、19%の伸びを目指す。また、医用機器部門ではX線診断装置事業を強化し、早期診断分野での展開を促進し、売り上げを590億円から660億円に高める。その結果2017年3月期には営業利益を前期推定の220億円から350億円に引き上げるプランだ。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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