中国の通貨安誘導に米財務省が懸念、国際競争力高める意図ありと

2014年4月9日 09:00

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記事提供元:フィスコ


*09:00JST 中国の通貨安誘導に米財務省が懸念、国際競争力高める意図ありと
中国人民銀行(中央銀行)の為替政策に対し、各方面から懸念の声が上がっている。

中国の通貨、人民元は2月半ばから対米ドルで2.5%以上下落しているが、これに対し米財務省の高官が警鐘を鳴らしたと伝わっている。

人民銀行が為替相場を元安に誘導する理由として、上昇一辺倒を見込む投資家の投機行動をくじくためとの見方が優勢だ。人民元相場を上下に動かすことで投機筋を排除し、将来的な人民元自由化につなげたいとの思惑が透けて見える。また、中国国内で発生している金融システム不安に対し、流動性を供給するという副作用にも期待できる。

一方、米財務省は人民元相場を下に誘導することで中国が国際競争力を高め、輸出を促進させる狙いがあると警戒している。これがユーロ圏など内需の低迷する地域に打撃を与え、引いては米国の経済成長にも影響を与えると懸念しているもよう。

米国は中国との対立を避け、世界の金融市場への動揺を回避するために、中国を為替操縦国に認定するのを避けてきた。この方針は基本的に変わらないだろうが、人民元相場の誘導が米国の国益に反する明確な証拠が出てくれば、通貨を巡る米中間の対立が激化する可能性は高まろう。《RS》

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