カイオムバイオ<4583>  ADLibシステムの技術的優位性、高付加価値ビジネスモデルへの転換

2014年3月7日 09:47

印刷

記事提供元:フィスコ


*09:47JST カイオムバイオ<4583>--- ADLibシステムの技術的優位性、高付加価値ビジネスモデルへの転換
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』3月6日放送において、カイオムバイオ<4583>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■会社概要
理化学研究所発の創薬基盤技術型バイオベンチャー。独自の創薬基盤技術であるADLib(アドリブ)システムを核として、抗体医薬品の研究開発支援や研究開発などを展開する企業。

■そもそも「抗体医薬品」とは
現在の主流は低分子医薬品だが、国内外の大手製薬企業は抗体医薬品の研究開発を積極的に進めている。抗体医薬品は、生体が持つ免疫システムの中心となる抗体を主成分とした医薬品。従来の医薬品は、ある標的を狙って作ったつもりが、その標的以外にも作用することがあり、それが副作用につながることがある。一方で、抗体医薬品は、ある標的を狙って作るため、標的以外に作用することがほとんどないため、副作用が全くないことはないが、起きにくい。

■ADLibシステムとは
ADLibシステムとは、ニワトリ細胞をもとにして作製された細胞株であるDT40細胞のもつ抗体遺伝子の組換えを活性化することによって、抗体タンパクの多様性を増大させ、特定の抗原を固定した磁気ビーズで特異的抗体を産生する細胞をつり上げる仕組み。
理研で開発された技術で、同社はその独占的な実施権を保有している。既存の方法に比べて、迅速性に優れているほか、従来困難であった抗体取得が可能であることなどが特徴となっている。

■創薬アライアンス事業の進展
創薬アライアンス事業では、中外製薬との共同研究契約及び委託研究契約に基づく業務、同社の海外子会社であるCPRとの委託研究取引基本契約に基づく業務、英グラクソ・スミスクライン・グループとの検証的契約におけるマイルストーンの達成等において進展が見られた。ちなみに、中外製薬との共同研究契約については、新たに1年間の共同研究契約を締結し延長したと発表している。ADLibシステムの技術的優位性を梃子にして、複数の製薬企業等と大規模な契約締結に向けた営業活動を継続しており、今後の動向が注目される。

■基盤技術ライセンス事業の進展
ADLibシステムの技術導出先企業である富士レビオ社において、ADLibシステムから診断薬用の高感度特異的抗体の取得に成功した。この抗体を使用した診断薬キット販売のための製造承認を申請するにあたり、実施許諾契約を新たに締結。欧州ではすでに販売を開始しており、その売上高に応じたロイヤルティを継続的に受け取ることになる。
その他、技術ライセンスに興味を持つ国内外の複数企業との間で技術評価のための検証試験の実施、技術ライセンス交渉を継続して推進していく。

■中期経営計画について
昨年5月に発表した新中期経営計画(3ヵ年計画)では、「究極の抗体作製技術の完成により、複数のリード抗体を創出し、企業価値を飛躍的に向上させる基盤を作るとともにビジョン達成に向けた礎を築く」を掲げ、研究開発への先行投資を2016年3月期から回収する。
数値目標としては、売上高43億5400万円、営業損益19億200万円の黒字、経常損益18億7200万円の黒字、最終損益17億1800万円の黒字転換を見込む。
セグメント別で特徴的なのは、足元では創薬アライアンス事業が売上高の大半を占めている一方、2016年3月期売上高43億5400万円のなかで、創薬アライアンス事業が10億1200万円であるのに対して、基盤技術ライセンス事業の売上高は29億4100万円が計画されている。高付加価値ビジネスモデルへの転換を掲げており、2016年3月期以降の業績拡大が期待される。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送《TM》

関連記事