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NYの視点:投資家は強気スタンス変えず、ウクライナ地政学的リスク
*07:02JST NYの視点:投資家は強気スタンス変えず、ウクライナ地政学的リスク
ロシアとウクライナの状況は悪化し、戦争が勃発する潜在的リスクが増大している。しかし、投資家は、「ウクライナの政情不安が市場の強気な軌道を変えることはない」と自信を持っており押し目買いスタンスを維持している。USバンクウェルスマネージメントのストラティジストは年内の株式相場に依然楽観的見通しで、地政学的リスクは短期的な圧力にとどまると見ている。
ウクライナとロシアの衝突が世界経済に及ぼす脅威も比較的小さい。対ウクライナの米国輸出は年間でおおよそ20億ドル規模。対ロシアは100億ドル。ロシアは欧州の主要な燃料供給国となっているため、長い景気後退から脱出したばかりの欧州経済を原油高が阻む可能性はある。ただ、欧州でもスペインなどでシェールガス開発が促進されているなど、以前よりロシアのレバレッジは少なくなってきている。欧州や米国よりもかえってロシア経済に悪影響を及ぼすであろうとの見方が強い。
実際、米国株式相場でダウ平均株価は16000ドルを保っているが、ロシアの主要株指数は2009年以来の下げを記録。ロシアルーブルは対ドルで過去最安値を更新した。ルーブルを防衛するため、中央銀行は5.5%から7.0%へ緊急利上げを強いられたほか、100億ドル規模の外準を売却した。1.5%の利上げは1998年のロシア危機以降最大の利上げ幅となる。バンクオブアメリカによると、戦争コストはロシアの国内総生産(GDP)の3%にあたるとの試算。同時にロシアはおおよそ300億ドル規模の欧州へのガス輸出を失うことになる。加えて、欧米はロシアに対する経済制裁を検討している。
著名投資家のバフェット氏も米国の経済専門局のCNBCとのインタビューで「ウクライナの混乱により長期投資の見解が変ることはない」と述べ、この機会を利用し株式を購入する意向であることを明らかにしている。主要な戦争に突入する場合、お金の価値が下がることは確かで、第2次世界大戦時は株式相場は逆に上昇したと語った。自身の経験として初めて株式投資をしたのは1942年で真珠湾攻撃の直後、マクロ経済としてはあまりよくなかった時だと説明。リスク資産の解消は短期に限定される可能性は強い。今のところ、欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備制度理事会(FRB)も金融政策を大きく調整する可能性も少ないと考えられる。《KO》
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