ヤフー、ビッグデータ分析のため合弁会社を設立

2014年2月9日 09:54

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記事提供元:エコノミックニュース

 Yahoo!JAPANを運営するヤフー<4689>とデータマイニングを行うブレインパッド<3655>は、マルチビッグデータの分析とコンサルティング事業を展開する「株式会社Qubital(キュービタル)データサイエンス」を合弁で設立したことを2014年1月31日に発表した。

 ヤフーは、これより先、13年11月に、ヤフーの広告主が所有しているさまざまなデータとヤフーが持つビッグデータを統合管理できるプライベートDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)のサービス提供を発表したが、データを分析する人材が不足していることから、今回、データマイニングを行うブレインパッドと合弁会社を設立した。

 現代は、パソコン、スマートフォン、携帯電話などのデジタル機器の普及とホームページ、メール、ブログ、SNSなどの利用回数が飛躍的に増加したことから、消費者、顧客の消費行動、購買行動、購買履歴などに関する膨大なデータが企業自身やヤフーなどのメディアを提供する企業に蓄積されている。そして、各企業においては、これらの蓄積された膨大なビッグデータをいかにマーケティングに活用するかが、重要な課題となっている。

 そこで、ヤフーは、顧客(広告主)の抱えるこれらの課題の解決を支援するために、ヤフーの持つ膨大なデータ資産を最大限活用できるようにすることが、今回の合弁会社の設立の目的である。

 これにより、顧客(広告主)は、マルチビッグデータに基づいて、効果的で効率のよい広告出稿が可能になる。さらに、それだけでなくマルチビッグデータの分析で得られた結果は、マーケティング全般に有効に活用することが可能になる。

 今後、これらのデータ活用・分析が進化することによって、定量的なデータの活用から一歩進んで、定性的なデータの活用・分析や行うためにSNS、ブログ、および掲示板などで消費者や顧客が発言した内容などが言語分析されて、解析されていくことになる。すでに言語解析のツールはあるが、データ量が多くなることによって、精度の高い分析ができることになる。(編集担当:阪木朱玲)

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