【中国から探る日本株】杭州で「オンライン自由貿易区」構想、地元企業のアリババが主役に

2014年1月17日 08:02

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記事提供元:フィスコ


*08:02JST 【中国から探る日本株】杭州で「オンライン自由貿易区」構想、地元企業のアリババが主役に
中国の杭州市(浙江省)が「オンライン自由貿易区」構想を練っているもようだ。国境を越えた国際間の電子商取引(EC)の発展を促す内容になるという。同構想には中央政府も関心を寄せているといい、地方紙「東方早報」(15日付)によれば、国家発展改革委員会が杭州市に対して草案の早期提出を求めたと伝わっている。

中国では昨年末、上海市に自由貿易試験区が設置され、各種の規制緩和が進行中だ。その範囲は通貨、投資、物流、人材など幅広い分野に及び、海外企業に多大なビジネスチャンスをもたらすと期待されている。今回報じられた「オンライン自由貿易区」の詳細はまだ不明だが、上海と同様に新たな商機をもたらすとして注目度は高い。

「オンライン自由貿易区」構想においては、中国のEC最大手で、杭州市に本社を置くアリババ・グループが主役となる見通し。杭州市政府は昨年末、アリババと戦略提携関係を結び、同構想の推進に向けて布石を打った。地元メディアでは、アリババが展開する世界有数のECネットワークを基盤に、国際貿易における中国の存在感を高めていく狙いもあると指摘されている。

この構想が始動すれば、アリババにとっても、オンラインビジネスの一段の拡大を図ることが可能となる。アリババはB2BサイトやB2Cサイトの運営を主力とするが、近年はオンライン金融、ソーシャルメディアやモバイルゲームなど、インターネット市場における各種業態へと経営範囲を広げている。《NT》

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