【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ワークマンは上げ一服だが調整一巡感、好業績評価して強基調に変化なし

2014年1月14日 09:35

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

  作業服チェーンのワークマン <7564> (JQS)の株価は上げ一服の展開だが、高値圏で堅調に推移して足元では調整一巡感を強めている。好業績を評価して強基調に変化はないだろう。

  ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に展開している。ローコスト経営が特徴で、他社との差別化戦略としてEDLP(エブリデー・ロー・プライス)商品を強化している。13年9月末時点の店舗数はFC店610店舗、直営店111店舗、合計は1都2府35県下に721店舗を展開し、22年3月期に全国1000店舗、28年3月期に全国1300店舗を目指している。

  今期(14年3月期)の業績(非連結)見通しは、チェーン全店売上高が前期比6.0%増の676億90百万円、既存店売上高が同3.8%増、営業総収入が同5.8%増の476億90百万円、営業利益が同8.2%増の80億円、経常利益が同7.4%増の90億60百万円、そして純利益が同6.9%増の53億90百万円としている。新規出店25店舗、S&B2店舗として、出店エリアも拡大する。新テレビCM放映効果、新規出店効果、EDLP商品の構成比上昇効果、竜王流通センター稼働による西日本エリアの物流効率化効果に加えて、気温低下で冬物商戦が好調に推移して好業績が期待される。

  月次売上高(FC店と直営店の店舗売上高合計、前年比、速報値)動向を見ると、13年12月は全店103.7%、既存店101.5%だった。寒さが増したことで防寒商品が好調に推移して、全店、既存店とも客単価は4カ月連続で前年比プラスだった。13年4月~12月累計は全店105.3%、既存店103.0%だった。1月も寒い日が続いているため冬物商品の好調が期待される。なお12月の新規出店は2店舗で今期累計出店数15店舗、12月末現在の店舗数725店舗となった。

  株価の動きを見ると、9月高値4180円後は上げ一服の展開だが、高値圏3600円~4000円近辺で堅調に推移している。12月下旬に3600円近辺まで調整したが、1月10日には3800円台まで戻して調整一巡感を強めている。証券優遇税制廃止に伴う節税売りが一巡して好業績を再評価する動きだろう。

  1月10日の終値3825円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS264円20銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間75円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績のBPS1754円22銭で算出)は2.2倍近辺である。週足チャートで見ると一旦割り込んだ26週移動平均線を回復する動きを強めている。好業績を評価して強基調に変化はなく、26週移動平均線を回復すれば上げ足に弾みがつくだろう。(ジャーナリスト&アナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【木村隆のマーケット&銘柄観察】ジャックスはアイフル急伸受け出遅れ人気を吸引、収益は増益基調に転換(2013/01/09)
【月足チャート診断】アーバネットコーポレーションの月足チャート抜群、3点底形成で飛び出せる体制整う(2013/01/08)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事