【木村隆のマーケット&銘柄観察】エストラストは、マンション販売が好調で来期も増益達成へ

2014年1月10日 12:50

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  エストラスト <3280> (東マ)に再び好業績見直しの機運が盛り上がってきた。1月9日に発表された、今2014年2月期の第3四半期累計決算は、売上げが86億4800万円と、前年同期比33.7%増を確保、営業利益も9億円と同39.0%増を達成した。通期でも売上げ103億円と前期比18.5%増、営業利益10億1000万円と、同11.8%増の好調決算が見込まれている。

  主力である不動産分譲事業では、山口県及び九州の主要都市で、それぞれの地域の需要に見合った高品質で環境に配慮した新築分譲マンションを提供、他社との差別化が奏功し販売を伸ばした。また、顧客ニーズの多様化に対応する為、2013年2月より新築戸建の分譲を開始している。山口県において、これまで培ってきたマンション供給実績とブランド力を背景に、事業構築を積極的に進めていく方針で、マンション事業に次ぐ収益の柱に育てる意向だ。

  決算の内容で注目されるのは、今期ばかりでなく、来期の見通しも明るいこと。収益に大きく寄与する新築分譲マンションについては、来2015年2月期における通期引渡し予定戸数430戸に対して、既に297戸の契約を締結しており、契約進捗率は69.1%と高水準を確保している。従って来期も増益確保の確度は高い。

  同社は現在2016年2月期を最終年度とする中期経営計画を推進しているが、その中では2015年2月期に営業利益10億2000万円のプランとなっており、1年前倒しで実現の運びとなってきている。今の同社を取り巻く好環境に照らすと、2016年3月期の営業利益見通し12億5000万円についても繰り上げ達成の期待が高まりそう。

  同社は山口県・九州エリアが地盤で、首都圏地盤の不動産株人気に乗り遅れていたが、足元、そして先行きの明るさに照らせば、これから見直し買い本格化の方向が予想される。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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