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【中国の視点】トヨタ:中国で100万台の壁、日中関係の冷え込みで保守回帰か
記事提供元:フィスコ
*08:04JST 【中国の視点】トヨタ:中国で100万台の壁、日中関係の冷え込みで保守回帰か
中国における反日ムードの沈静化を受け、2013年のトヨタ自<7203>の販売台数は91万7500台に上り、前年比で9.2%増加した。順調な回復に伴い、トヨタの中国現地法人は2014年の販売目標を100万台から110万台に上方修正したほか、2015年には160万-180万台という大きな目標を掲げた。
一方、日本本社では、中国で2012年に日本商品の不買ムードを経験したというトラウマから抜け出せない雰囲気が強い。豊田章男社長はこのほど、尖閣問題で日中間が再び対立激化に陥る可能性があるとの認識を示し、われわれができることは損失を最小限に抑えることだと発言していた。
業界アナリストは、トヨタの日本本部の保守姿勢が理解できるとの見方を示した。トヨタの2013年の販売台数が前年から大幅に回復したものの、2011年と比べると3万台の増加にとどまったと指摘。3万台は競合であるフォルクスワーゲン(VW)が中国で4日間の販売台数だと分析した。安倍晋三首相による靖国神社の参拝などを受け、政治対立の影響をほとんど受けないVWに再びシェアを奪われる可能性を否定できないと強調した。
なお、日中間の政治対立という逆風の中、トヨタは今後中国で100万台という壁を破れるかどうかは現時点では不明だ。ただ、トヨタが得意とするハイブリッド技術を中国で発展するほか、現地化の推進や新モデルの投入など地味な努力を続けており、政治環境が改善されれば、大きな躍進を遂げる可能性も否めないと指摘された。《ZN》
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