【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インテージホールディングスはボックス上放れの動き、5月高値試す流れに変化なく上げ足に弾みの可能性

2014年1月8日 09:06

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  市場調査最大手のインテージホールディングス <4326> の株価は戻り高値圏でのボックス展開だったが、足元では下値を切り上げてレンジ上放れの動きを強めている。5月高値を試す流れに変化はなく、上げ足に弾みがつきそうだ。

  13年10月に持株会社へ移行してインテージホールディングスに商号変更した。小売店パネル調査や消費者パネル調査など市場調査・コンサルティング事業を主力に、M&Aも積極活用してシステムソリューション事業、医薬品開発支援事業にも事業領域を広げている。11年9月にベトナムの市場調査会社FTA、12年9月に医療情報総合研究所、12年11月に医療関連インターネット調査会社プラメド、13年8月に香港の市場調査会社CSG香港を子会社化した。

  アライアンス戦略では、12年4月にNTTドコモ<9437>と合弁会社ドコモ・インサイトマーケティングを設立、13年10月に韓国の業界4位の市場調査会社Hankook Researchと包括的な事業協力、13年11月にインドネシアの市場調査会社DEKA社と合弁会社を設立した。13年12月にはグループのIT基盤強化に向けて、インテージのIT関連部門とインテージ長野を統合してインテージテクノスフィアを発足(14年4月1日予定)させると発表した。

  今期(14年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比7.8%増の430億52百万円、営業利益が同9.0%増の36億06百万円、経常利益が同5.3%増の33億83百万円、純利益が同48.9%増の18億61百万円としている。好調な市場調査・コンサルティング事業が牽引し、システムソリューション事業の損益改善も寄与する。第3四半期(10月~12月)以降はCSG香港の新規連結が寄与する。前期計上した特別損失も一巡して好業績が期待される。

  株価の動き(10月1日付けで株式2分割)を見ると、8月以降は戻り高値圏1200円~1300円近辺の小幅レンジでボックス展開だったが、足元では下値を切り上げてボックス上放れの動きを強めている。1月7日は1329円まで上伸する場面があった。調整が一巡したようだ。

  1月7日の終値1321円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS92円55銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間27円50銭で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績に株式2分割を考慮した連結BPS767円29銭で算出)は1.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。5月高値1393円を試す流れに変化はなく、上げ足に弾みがつきそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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