日産自動車、牧野フライス、キーエンスなど/本日の注目個別銘柄

2013年12月20日 16:18

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記事提供元:フィスコ


<7201> 日産自動車 871 -21さえない。前日には三菱UFJが投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げている。経営陣の入れ替えや経営体制の変更を行ったが、成果が出るには時間が必要と指摘。来期以降の収益改善のポテンシャルはあるが、本格回復のタイミングは明確に見えないとも。なお、本日は自動車セクターにリバランス観測があり、売りの対象になっているともみられているもよう。

<5101> 横浜ゴム 1036 +22堅調。今12月期営業利益は前期比19%増の590億円前後と、2期連続で過去最高益を更新する見通しとの観測報道が伝わっている。スノータイヤの販売好調が好業績の背景に。北米や中国向けの回復で来期も最高益を更新、市場予想も上回る可能性とされている。なお、今期の市場コンセンサスは580億円程度とみられている。

<7102> 日本車輌製造 506 +19買い先行。JR東海<9022>から新幹線電車「N700A」192両を受注したと発表している。受注金額は非公表であるが、納入がスタートする来期以降の業績インパクトは期待される状況に。また、高速鉄道輸出で共同戦線などとも伝わっており、同社など車両メーカーにはメリット期待なども高まる格好へ。

<6741> 日本信号 843 +43買い優勢。みずほ証券では投資判断「買い」継続で、目標株価を810円から950円に引き上げている。東京五輪開催を控えて、新幹線や在来線鉄道網の増強、設備更新など良好な事業環境が継続すると考えているもよう。また、日本車輌製造<7102>が大口受注発表で上昇していることも、鉄道車両関連として物色の支援材料となっているもよう。

<9621> 建設技術研究所 997 +61買い優勢、10月25日以来の1000円台を回復。前日には12月期通期の業績予想を上方修正、営業利益は従来予想の12億円から14億円、前期比49%増益にまで増額している。受注の増加に伴う売上増加や業務の効率化による原価率の改善などが背景に。第3四半期累計の実績と比較しても増益率は高まる格好となり、素直にポジティブな反応となっている。

<6135> 牧野フライス 895 +39しっかり。足元では設備投資関連株の強い動きが目立っている。工作機械受注の回復に加えて、設備投資減税などに対する期待感も株価上昇の背景に。なかでも、同社は来期の業績変化率が高いと見られることなど買い材料に。来期純利益のコンセンサスは約3倍などと伝わってもいる。

<6861> キーエンス 44750 +2100上げ目立つ。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断「買い」、目標株価46500円を継続で、GS SUSTAIN日本株リストへ新規採用としている。30%に達するCROCI、50%超の営業利益率、その背景にある特異なビジネスモデルなど強い競争優位性を評価としている。こうした優位性は、持続可能性が高く、容易に崩れ難いとも指摘。

<6363> 酉島製 1020 +50しっかり。岩井コスモでは、目標株価1200円で買い推奨の投資判断を継続している。外需の大幅な伸長や官公需の伸びなどで、今期の受注高は約2割の増加を見込んでいるもよう。つれて、来期営業利益は、今期の倍増に続いて8割増益を予想している。海水淡水化関連事業の成長期待なども評価しているようだ。

<6702> 富士通 530 +21しっかり。社長のインタビュー記事が掲載されており、ビッグデータ関連分野の成長期待へとつながっているとみられる。ビッグデータ関連事業の売上高は15年度に2000億円、12年度比3.3倍に増やす目標とされている。とりわけ、医療分野を有望と捉えており、ヘルスケア関連の売上高は現在の1000億円を18年度までに倍増させる計画のようだ。

<6856> 堀場製 3515 +95しっかり。前日には業績予想の上方修正、並びに増配を発表しており、買い材料につながっている。12月期通期営業利益は112億円から125億円に上方修正、年間配当金も45円から55円に引き上げへ。自動車計測システム機器の売り上げ増などが業績上振れの背景に。第3四半期累計では減益決算であったことから、一転しての増益見通しにポジティブなインパクト。

<4528> 小野薬品 8380 -30しっかり。野村では医薬品セクターのスタンスを「強気」に引き上げている。薬価改定発表後の1年で、同セクターはTOPIXを平均20%アウトパフォームする傾向があることなども指摘している。個別では、同社の投資判断を「バイ」に格上げで目標株価を4600円から10500円にまで引き上げている。大手製薬企業の中では、武田薬品<4502>とともに、抗がん剤nivolumabの長期貢献が見込まれる同社の推奨を開始すると。

<7751> キヤノン 3325 0上値重い。為替の円安傾向が続いているほか、配当権利取りの動きなども想定されるタイミングであるが、先行きへの期待感が高まる状況にはなりにくいもよう。シティでは投資判断を「1」から「2」へ格下げ、デジカメやLBPの低迷から業績予想を下方修正。上値余地の縮小に加えて、株式市場の同社株に対する期待値が転換する材料にも不足感としている。《FA》

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