【アナリスト水田雅展の銘柄分析】建設技術研究所は良好な事業環境で今期増額修正を好感して10月高値試す

2013年12月20日 09:34

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  建設コンサルタント大手の建設技術研究所 <9621> の株価は戻り高値圏で堅調に推移している。建設ビッグプロジェクトが目白押しという良好な事業環境を背景に好業績が予想され、強基調に変化はないだろう。12月19日に発表した今期業績増額修正も好感して10月高値を試す展開となりそうだ。

  総合建設コンサルタントの大手で、河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持ち、中期経営計画では防災・減災計画関連、都市計画関連、環境関連などを重点分野と位置付けて、再生エネルギーを活用したスマートコミュニティ、民間資金を活用するPFI事業への取り組みも強化する。さらに農業・農村関連ビジネスへの参入を視野に入れて、新事業を推進する子会社CTIフロンティアを13年9月に立ち上げた。

  今期(13年12月期)連結業績見通しについて、12月19日に増額修正を発表した。売上高は11億円増額して前期比12.6%増の366億円、営業利益は2億円増額して同48.6%増の14億円、経常利益は2億円増額して同39.4%増の15億円、純利益は1億90百万円増額して同61.8%増の8億90百万円とした。受注が想定以上に好調であり、業務効率化による原価率改善も寄与する。純利益については、旧浦和寮土地売却益計上も寄与する。来期(14年12月期)も公共投資増加という良好な事業環境が続き、好業績が予想される。

  株価の動きを見ると、10月25日の年初来高値1010円から一旦反落して11月1日に845円まで調整する場面があったが、急騰前水準まで下押すことなく切り返し、足元では950円近辺まで戻して堅調に推移している。好業績を評価する動きだろう。

  12月19日の終値936円を指標面で見ると、今期予想連結PER(修正後の会社予想連結EPS62円93銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1429円83銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると、13週移動平均線がサポートラインとなって水準切り上げの動きが続いている。強基調に変化はなく、今期増額修正も好感して10月の年初来高値1010円を試すだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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