【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展】パイプドビッツはボックス展開に煮詰まり感、中期成長力に見直し余地

2013年12月16日 09:30

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

  パイプドビッツ <3831> (東マ)の株価はボックス展開が続いているが、下値を着実に切り上げて煮詰まり感も強めている。中期成長力に見直し余地があり、第3四半期累計(9月~11月)業績発表が接近して動意付く可能性もあるだろう。

  情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(データ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービスなど)、ソリューション事業(アパレル・ファッションに特化したECサイト構築・運営受託、子会社ペーパーレススタジオジャパンのBIMコンサルティング事業など)を展開している。

  情報資産プラットフォーム事業は政治・選挙関連、アパレル・ファッション関連、美容師関連、会計関連、薬剤・医療材料関連、地域密着型SNS関連、建築情報関連などに事業領域を広げている。政治・選挙関連はアイドルグループAKB48の選抜総選挙や政治・選挙プラットフォーム「政治山」を運営している。ECサイト構築・運営受託もネット通販市場拡大を追い風として成長が期待される分野だ。

  今期(14年2月期)連結業績見通しは売上高が30億円、営業利益が7億円、経常利益が7億円、純利益が4億20百万円としている。前期の非連結業績との比較で34.2%増収、2.1倍営業増益、2.2倍経常増益、2.3倍最終増益となる。情報資産プラットフォーム事業では「スパイラル」の新バージョン投入効果に加えて、クラウド型会計ソフト「ネットde会計」「ネットde青色申告」も寄与する。有効アカウント数は増加基調であり、情報資産プラットフォーム事業が牽引して好業績が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、ネット選挙関連人気一巡後の調整局面で、8月中旬以降は概ね1500円~2000円近辺のボックス展開が続いている。ただし9月2日の安値1383円をボトムとして10月8日の1502円、11月11日の1600円、12月6日の1711円と下値を着実に切り上げ、足元では概ね1700円~1800円近辺で推移して煮詰まり感を強めている。

  12月13日の終値1716円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS55円52銭で算出)は31倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間17円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(非連結ベースの前期実績BPS228円91銭で算出)は7.5倍近辺である。週足チャートで見ると、13週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。調整一巡して上放れのタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【編集長の視点】新規上場のホットリンクは買い気配値を切り上げ公開価格を上回る(2013/12/09)
「2日新甫」の師走相場は主力株と材料株の二筋縄対応で「掉尾の一振」を期待=浅妻昭治(2013/12/09)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事