【相場熟者が答える投資相談】JTを買い増ししたいのですが

2013年12月1日 18:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  JTを3650円で200株持っています。買い増ししたいのですが(岐阜県・L)

  【問い】 JT <2914> を3650円で200株持っていますが、少し買値から下がっています。買い増しを考えていますので、よろしくお願いします。

■買い増しに賛成、海外でのM&A積極化で好業績

  【答え】 JTは、11月29日(金)20円安の3460円と反落でもみ合いとなっています。政府・与党が、12月中旬にまとめる14年度税制改正で、たばこ増税を見送り方針を固めたと伝わっていたことが、売り材料となっています。会社側は消費増税に伴う価格改定幅を増税分にとどめており、たばこ増税で更なる値上げによる増益を期待していた向きによる処分売りや主力の輸出関連株への乗り換え売りが出ているもようです。

 足 元の業績、為替一定ベース調整後EBITDA成長見込は対前年+6.1%を想定。海外たばこ事業は、販売数量見込を下方修正するものの、利益目標達成に向けて確かな手ごたえがあるほか、国内たばこ事業は、引き続きMEVIUSを含む注力ブランドのエクイティ強化によるシェア拡大に注力。医薬、飲料、加工食品事業についても、通期見込達成に向け、質の高いトップライン成長に取り組み、今3月期売上高は2兆3680億円(前年同期比11.7%増)、営業利益は6320億円(同18.7%増)、税引き前利益は6160億円(同20.9%増)、純利益は4150億円(同20.8%増)と見込んでいます。年間配当は配当性向40%達成を目指し、92円(同24円増)を予想しています。

  株価は、5月16日に年初来の高値3835円をつけた後、3500円を軸としたもみ合いが続いています。国内たばこ事業の再編に、海外での積極的なM&Aによる収益拡大を背景とした16年3月期株主配分の強化による配当性向50%に引き上げに対する期待感がありますので、3400円割れが下値圏として意識されています。短期的にはレンジ内で小幅の売り買いが可能ですし、中長期的にもここからの押し目は買い増しを考えるところでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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