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コマツ、矢作建設、東光高岳など/本日の注目個別銘柄
<6301> コマツ 2168 -190売り気配スタート。前日に上半期決算を発表、営業利益は前年同期比2.1%減益の1089億円、1200-1250億円であった市場予想は下振れての着地となっている。通期予想は従来計画の3050億円に対して2100億円にまで下方修正。下振れ懸念はもともと強かったほか、キャタピラーの決算受け直近では一段とコンセンサスも切り下がっていたとみられるが、それでも修正幅は想定以上と捉えられている。通期予想の市場コンセンサスは2800-2900億円レベルであった。野村やゴールドマン・サックス(GS)など投資判断格下げも複数で観測される。
<9501> 東京電力 532 +18買い優勢。上半期経常損益は1200億円前後の黒字になったもようとの観測報道が伝わっている。半期ベースでの黒字転換は福島原発事故以降では初めてとなる。夏期は電力需要が大きいため利益が出やすく、先行きの収益環境は依然として厳しいとの見方もあるが、当面の買い安心感が先行する状況のようだ。また、福島第1原発周辺の除染費用を国も一部負担する方向で調整に入ったと伝わっていることも、ポジティブな見方につながっている。
<1882> 東亜道路工業 527 +48買い気配。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。上半期営業損益は4億円の赤字予想から11.2億円の黒字に、通期では29億円の黒字から47億円の黒字にそれぞれ増額修正。第1四半期は赤字決算であったことから、大幅な上方修正にはサプライズも強まる状況のようだ。道路株ではNIPPO<1881>に続いての上方修正となる格好に。
<5803> フジクラ 438 +51急伸。前日に発表した上半期の決算が好材料視される格好に。営業利益は86.3億円で前年同期比97%増益、従来予想の50億円を大幅に上振れる着地となっている。通期予想は160億円から170億円に上方修正。通期上振れ幅は限定的だが、市場コンセンサスは会社計画比下振れであったため、ポジティブなインパクトとなっている。また、発行済み株式数の2.96%に当たる1000万株を上限とした自社株買いの実施も発表している。
<6756> 日立国際 1294 +55買い優勢。前日に上半期決算を発表、実績営業利益は17.7億円で前年同期比2.6倍となり、従来予想の6億円を大幅に上回った。通期予想も86億円から125億円に上方修正、市場コンセンサス並みの水準にまで増額されている。メモリ新規拡張投資の拡大などが業績上振れの背景になっている。ただ、モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ、PBR水準が過去最高水準にあること、10-12月が受注のピークになる可能性が高いことなどを背景としている。
<4528> 小野薬品工業 6940 +710大幅高。抗ガン剤である抗PD-1抗体(ONO-4538)について、開発パートナーの米ブリストル・マイヤーズが、フェイズ1試験の追跡調査においてポジティブなデータを発表している。6月のデータに比べて、2年生存率が上昇している。ブリストル・マイヤーズは前日の米国市場で6%強の上昇となっており、同社も連れ高する展開になっている。
<8515> アイフル 496 +2しっかり。前日の引け後、アコム<8572>が上半期業績予想の上方修正を発表している。最終利益は従来の199億円から286億円に増額修正へ。貸付金残高の上振れ、貸倒関連費用の減少などが上振れの背景に。消費者金融業界の事業環境改善が認識される格好から、同社にも期待感が波及する状況となっている。ジャックス<8584>やオリコ<8585>などノンバンクの一角が高い。
<4042> 東ソー 368 -20下げ目立つ。子会社のオルガノ<6368>が前日に業績下方修正を発表しており、同社への影響が懸念される展開になっている。オルガノは通期営業利益を30億円から5億円にまで下方修正、年間配当金も12円から8円に引き下げへ。現在、同社の通期営業利益予想は400億円であり、オルガノの下方修正はその6%強の水準となっている。
<1870> 矢作建設 675 +100ストップ高。前日に発表した業績予想の上方修正が買い材料視されている。営業利益は上半期が21億円から29億円に、通期では33億円から60億円に上方修正している。公立小学校に加えて公共施設等の新たな耐震化市場の開拓などが奏効したもよう。第1四半期の水準からは上振れ期待が織り込まれていなかったとみられるほか、上半期と比較して下半期の上方修正幅が大きいことなども評価を高める背景に。
<6617> 東光高岳 2064 +164大幅続伸。前日には、東京電力<9501>が次世代電力計の導入を加速化させるとの報道を受けて、スマートメーカーの需要拡大が期待される状況となった。本日は、埼玉にスマートメーターの新工場を建設するとの発表が思惑材料視される展開のようだ。東京電力の設置本格化などで需要は拡大すると判断、受注決定前に投資に踏み切るようだ。なお、前日には上半期の決算を発表、営業損益段階から赤字に転落する状況にはなっている。
<1719> 安藤・間 403 +25急伸。場中に上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の9億円から37億円に増額修正している。第1四半期は5.4億円の水準であっただけに、大幅な上方修正にはポジティブなインパクトが強まる形に。リニア新幹線向けのトンネル工事需要の拡大などを中期的な期待材料として、株価はここまで大幅な水準訂正を果たしてきたが、短期的な収益水準の向上が新たな買い材料へとつながっていく形に。
<7012> 川崎重工業 391 -24さえない。前場の決算発表後は急速に伸び悩む展開となっている。上半期営業利益の実績は268億円で前年同期比2.6倍、従来予想の240億円を上回る着地に。ただ、市場コンセンサスは280-290億円レベルであったと見られ、同水準は下振れる格好となっている。保守的とは見られるが、通期予想も据え置きとしている。業績上方修正のIHI<7013>との比較でもサプライズは限定的、短期的な出尽くし感へとつながっているようだ。
<6861> キーエンス 37700 +1850大幅高。昨日発表した上半期の決算が好感されている。営業利益は630億円で前年同期比30%増益に。7-9月期は売上高・利益ともに四半期ベースで過去最高を更新、売上高営業利益率は51.3%と08.3期以来の50%台に。海外売上が拡大しているほか、国内売上も増収に転じている。野村やゴールドマン・サックス(GS)などは目標株価を引き上げ、揃って45000円目標としている。《FA》
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