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主力株を避け中小型の好業績銘柄を買う展開か=犬丸正寛の相場展望
■相場環境は『内高外低』、NYダウに注意
今週(21~25日)は9月中間決算の本格発表待ちのところへ、1ドル・96円台と円高が進んだことで週末に大きく下げた。しかし、26週線を割りこんだわけではなく上昇基調が崩れたということではない。
相場を取り巻く環境ということでは、『内高外低』という状況だろう。国内で気になる点では、信用取引買いの5月高値期日が到来していることがあるていどだろう。日経平均が26週線を切るような処分売りとはなっていないものの、上値を圧迫していること間違いないだろう。
5月高値で買いついた短期筋の投げは6月の暴落で一巡しているが、現物を含めた中期投資の買いの多くは残っているものとみられる。アベノミクス効果が大々的に報じられるため投げをためられっているものとみられている。
マーケットでは、「このまま、信用期日を乗換えて11月を過ぎた場合は、2014年3月期の業績が予想を大幅に上回る内容でないと、主力株については引き続き上値が圧迫されるのではないか。主力株は大きく下げてくれたほうが我々の商売にとってもやりやすいのだが」(中堅証券)と、本音を語っている。
ただ、全体的には好調な決算が見込まれているため、マーケットにとっては明るい材料といいえる。しかし、指摘されるように主力株のシコリが解消されない場合は、主力株以外の脇役の好決算銘柄が値を飛ばす可能性はあるだろう。
一方、海外では中国の金融引き締め観測から上海総合株価指数が8月後半以降続いていた2200ポイントを挟んだモミ合いを下放れる展開となっている。また、アメリカはどドイツ首相から盗聴問題で直接批判されるなど同盟国において求心力の低下が目立つ。与野党対立も根本的には解決されていないため景気への影響も気になる。NYダウは堅調だが、アメリカの置かれている状況を考えるなら最高値を更新する雰囲気ではないだろう。むしろ、8月2日の1万5658ドル、9月18日の1万5709ドルに対し、『トリプル・トップ』の懸念が漂っている。日本国内に比べると海外、とくにアメリカ、中国の動向には要注意だろう。
こうしたことから、来週の日本のマーケットは、海外の動向を横目でにらみながら、9月中間決算の発表を見守る展開が予想される。とくに、注目となるのは、ここに来ての円高と政府の賃上げ要求から主力銘柄については、2014年3月期の見通しについては楽観的数字ということにはならない可能性もある。
当市スタンスとしては、シコリの多い主力銘柄を避け中小型の好決算銘柄を買うのがよいだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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