ソフトバンク、ブレインパッドなど/本日の注目個別銘柄

2013年10月9日 15:49

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記事提供元:フィスコ


<9984> ソフトバンク 7000 -420売り先行。シティでは投資判断を「1H」から「2H」に格下げ、足元で強い動きが目立っていた中、利食い売りのきっかけ材料にもつながっているようだ。シティでは、国内モバイル事業の成長率鈍化、北米事業の業績や有利子負債の状況を考慮すれば、株価は当面の好材料を織り込み済みと判断しているもよう。なお、目標株価は7500円と設定している。

<6758> ソニー 1929 +6上値重い。SKハイニックスの火災事故の影響で、「VAIO」の生産コストが上昇していると報じられている。供給面での影響はないものの、品薄感から半導体価格が上昇しているもよう。業績への影響が警戒される格好に。また、先に東証が発表した浮動株比率定期見直しでは、同社の浮動株比率が100%から85%に低下している。ネガティブなインパクトが大きいとの見方も示されていた。

<5233> 太平洋セメント 425 +12買い先行。前日に上半期業績予想を上方修正している。営業利益は従来予想の140億円から250億円にまで増額修正へ。第1四半期好決算から上振れ期待は高かったとみられるが、市場予想を上回る水準までの上方修正にポジティブな見方が強まる格好。グループ各社でも連想買いが強まるものが観測されている。

<5391> A&Aマテリアル 147 +17急伸。前日には太平洋セメント<5233>が業績予想の上方修正を発表、太平洋セメントグループの一角である同社には、刺激材料につながる形のようだ。同関連ではデイシイ<5234>の上昇も目立っている。グループ各社の中では、前日の上昇幅が小幅にとどまっていたこと、株価水準の値頃感が強いことなどから、短期資金の関心は高まりやすいもよう。

<8934> サンフロンティア不動産 1210 +124買い優勢。いちよしではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを1600円としている。オリンピック開催決定などで、都心部の中小型オフィス物件のリプランニング事業を手掛ける同社には追い風が期待されるとの見方。売却先は個人富裕層に特化しており、不動産ファンドとの競合も避けられていると指摘。不動産取得規模の拡大に伴う利益成長期待は高いと。

<5801> 古河電工 216 +6買い優勢。前日に発表されたノーベル物理学賞の受賞者は「ヒッグス粒子」の存在を提唱した人物となっている。ヒッグス粒子は、最新技術を集めた巨大加速器を使う国際共同実験によって確かめられたとされており、こうした技術は日本の技術が支えてきたなどと伝わっている。とりわけ、加速器の心臓部となる超電導線材を開発している同社に関心が高まる状況のようだ。

<3086> Jフロント 745 -13反落。前日に上半期の決算を発表、通期予想は上方修正しているが、市場予想には達しておらず、出尽し感などが先行する状況となっているもよう。上半期営業利益は前年同期比95.8%増益の179億円、従来計画の155億円を上回った。一方、通期予想は400億円から425億円に上方修正しているが、市場コンセンサスは440億円レベルであったようだ。

<8595> ジャフコ 4795 +300買い優勢。みずほ証券では投資判断「買い」継続で、目標株価を5100円から6100円に引き上げている。国内IPOは、リプロセル<4978>を筆頭に初値投資倍率は過去最高水準と推定。米国でも、FireEyeやMoPub、41st Parameterなど、投資先企業のExitによる評価額は過去最高に達するもようと。国内IPOが最も多い時期に差し掛かり、改めて「買い」の投資判断を確認すると。なお、エナリス<6079>が想定以上に高い初値となったことも好材料視へ。

<3655> ブレインパッド 1236 +122急伸。日立製<6501>とビッグデータ利活用における協業で合意と本日発表している。同社は高品質かつ均質化したデータアナリティクスサービスを日立グループの顧客向けに提供していく。今後の市場拡大が期待されるビッグデータ関連としての位置づけの高まりを好感する流れに。

<7203> トヨタ 6230 +1804日ぶりに反発。このまま終値ベースで上昇幅が100円を超えれば、9月3日以来となる。為替市場では円安ドル高の流れに反転、自動車株は総じて押し目買いが優勢の展開となっている。大手各社の9月の中国自動車販売は急増しているとの報道が伝わっており、これまで足を引っ張ってきた中国市場の回復が想定される状況にも。《FA》

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