アドバンテスト、キョウデン、熊谷組など/本日の注目個別銘柄

2013年9月26日 15:45

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記事提供元:フィスコ


<6857> アドバンテスト 1197 -50大幅安。前日に発表した業績下方修正がネガティブなインパクトに。通期営業損益は130億円の黒字予想から収支均衡水準にまで減額修正へ。有力半導体メーカーによるテストシステムへの需要は想定ほど伸びておらず、かつ、先行きの不透明感も高まる状況になっているもよう。下方修正の可能性は織り込まれていたものの、市場コンセンサスを大幅に下回る水準までの下方修正となる格好に。クレディ・スイス(CS)では更なる下方修正リスクもあると指摘している。

<8035> 東京エレク 5450 -40反落。米アプライドとの経営統合を好感、昨日は大幅高となったものの、本日は利食い売りが先行する状況のようだ。アプライドは昨日も続伸の展開となっており、終値の17.84ドルをベースとした理論株価は5700円程度になる。また、バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も4800円から5400円に引き上げ。ユーザーに対し幅広いプロセスを提供することが可能となり、トップライン、ボトムラインの両面でシナジー効果は大きいと指摘。

<6988> 日東電工 6710 -830大幅反落。本日から日経平均に新規採用、それに伴うインデックスファンドの組み入れ需要発生から、前日は大引けにかけてストップ高水準まで買い進まれた。インデックス買いの一巡で本日は利食い売りが先行する格好に。また、BNPパリバでは投資判断を「バイ」から「リデュース」に格下げ、目標株価も8000円から5000円に引き下げている。競争激化などで市場の期待ほどITOフィルムの成長は見込みにくいとの見方に。

<4911> 資生堂 1768 +64買い優勢。JPモルガン(JPM)では投資判断「オーバーウェイト」を継続、目標株価を1740円から1900円に引き上げている。米国・欧州化粧品事業のプラス転換なども想定されるため、上半期営業利益は会社計画を大きく上回る見通しと指摘。会社計画150億円に対して、JPMでは202億円と予想のようだ。

<7532> ドン・キホーテ 6120 +230買い先行。モルガン・スタンレー(MS)では小売り専門店各社のカバレッジを開始、同社とUアローズ<7606>を新規に「オーバーウェイト」としている。同社に関しては目標株価を6500円と設定、消費者の防衛本能が成長ドライバーとなって業界再編のイニシアチブをとる可能性が高いと判断しているもよう。

<9110> ユナイテド海 288 +39買い優勢。海運セクターは業種別で唯一のプラスサイドとなっている。前日のバルチック指数は5%強の上昇となり、一段と上昇ピッチを早めている。運賃上昇による収益改善期待が引き続き高まっているもよう。なかでも同社は、中小型海運株で唯一年初来高値を更新している銘柄であり、短期資金の関心も高まりやすいもようだ。

<4182> 三菱ガス化学 857 -49下げ目立つ。半導体関連材料中心に8月頃から受注が減速、下半期業績に不透明感が出てきたとの見方なども挙がっているもよう。今期業績は会社計画比で大幅な上振れがコンセンサスとなっていたなか、警戒感も強まる格好のようだ。株価は年初来高値圏を推移してきただけに、利食い売りも急がれる状況か。

<6881> キョウデン 184 +50ストップ高。電気自動車関連技術の見本市「電気自動車開発技術展」が開幕、「超小型」に注目が集まると伝わっている。とりわけ、同社が展示した三輪の「Rena X3」は年内に49.8万円で発売予定とされており、期待感の高まりにつながっているようだ。また、技術力の高さに対する見直しなども。

<1861> 熊谷組 247 +50急反発でストップ高まで。同社を含めたインフラ関連の低位材料株は総じて、前日には手仕舞い売りの動きに押される格好となった。ただ、実質下半期入りしたことで、短期資金の動きもあらためて活発化する格好に。インフラ関連株には短期リバウンドを狙った押し目買いの動きが優勢となっているようだ。また、大和では、リニア中央は路線の86%がトンネル区間となり、かつ、難工事が見込まれることで、実績の高いトンネル技術を有する企業の活躍が期待できると指摘している。

<9501> 東京電力 560 +37上げ幅広げる。一部報道では、新潟県知事が柏崎刈羽原発の再稼働に向けた安全審査申請を容認する方向で検討に入ったと伝わっている。規制委への申請、認可への道筋が見えたとして、期待材料視する動きが先行のようだ。前日には東京電力と新潟県知事の会談が行われており、思惑材料視されていた面もある。

<6594> 日本電産 8300 +200しっかり。三菱マテリアル子会社を100億円で買収すると報じられている。買収する企業は「三菱マテリアルシーエムアイ」、自動車用モーターを手掛けており、前期売上高は約140億円のもよう。短期的な業績インパクトは限定的であるが、注力中の車載分野における顧客基盤の拡大、新分野での技術取得などにつながるとの期待感などが先行する状況へ。《FA》

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