NYの視点:中国の下半期経済は一段と悪化も

2013年7月16日 07:04

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記事提供元:フィスコ


*07:04JST NYの視点:中国の下半期経済は一段と悪化も

中国の4-6月期国内総生産(GDP)は前年比+7.5%と市場予想通り、1-3月期の+7.7%から伸びが鈍化し2012年7-9月期以来の低い伸びにとどまった。

先週、楼中国財政相が「7%を下回る下半期成長率も容認の構え」と表明したことから、投資家の間では4-6月期のGDPが政府の目標である7.5%を下回るとの脅威が広がった。しかし、その後、中国国営の新華社通信は、同国の今年の成長率目標を7%と発言した楼財政相の発言は「中国 が今年の成長率目標の7.5%を達成することができるのは間違いないが、7%の目標をボトムラインと見なすべきではない」だったと先の報道を訂正。同国政府が3月に発表した今年の成長目標は7.5%。同国政府が、市場を損ない流動性を枯渇させることなく改革を進展させるゴルディロックス経済、インフレなき成長を維持する絶好調な景気を目指していることは明らかだ。

もし、中国経済で6.5%成長が許容範囲だとすると、商品や豪ドルが一段と下落することになる。4-6月期の7.5%成長は恐れられていたほどの落ち込みではないが、信用の成長が鈍化している証拠が見られることなどから、下半期経済の見通しは暗い。5月のマネーサプライM1(現金通貨と預金通貨の合計から金融機関保有の小切手・手形を差し引いたもの)は前年比で4月の11.3%から9.1%へ鈍化。2月以来で最低の伸びを記録した。マネーサプライM2(現金通貨と国内銀行等に預けられた預金の合計)も14%と、5月の15.78%から伸びが鈍化し2012年12月以来で最低の伸びとなった。広範な金融の成長が鈍化していることが明らかとなったほか、非金融や外国銀行などの貸し出しも鈍化している。

エコノミストは中国経済に対して引き続き悲観的見方を維持している。ノムラは中国の2014年の成長率を7.5%から6.9%と大きく引き下げ、中国人民銀行が預金準備率(RRR)を2014年の上半期までに50ベーシスポイント引き下げると見ているようだ。仏ソシエテジェネラス銀も、短期的な著しい緩和やインフラによる刺激策の導入といった可能性は少なく、経済成長は下半期に一段と悪化すると見ている。世界経済を牽引する中国経済の低迷はリスク資産への投資を躊躇させる。《KO》

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