関連記事
NYの視点:9月の米QE縮小が微妙に
*07:04JST NYの視点:9月の米QE縮小が微妙に
米連邦準備制度理事会(FRB)が10日に公表した6月18-19日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)で半数のメンバーが「年内の資産購入終了が適切だ」と指摘したことが明らかになった。6月会合で資産購入を縮小または終了すべきだと主張したメンバーもいたことも明らかになった。一方、数人のメンバーはインフレの下方リスクの上昇を指摘したほか、依然多くのメンバーが「QE縮小には雇用の改善が前提条件」とする慎重姿勢を維持していることが明らかになった。この議事録を受けて、「9月会合の資産購入縮小が不透明になった」との見方も浮上した。
これまでの市場の米国経済に関する見通しは過剰に楽観的となっていた。ロイターが実施した調査で、17の市場参加者のうち11の参加者は9月のFOMCで米FRBが現在実施している月850億ドル相当の資産購入を縮小することを織り込んでいた。平均で180億ドルの縮小で、各月670億ドルを見込んでいた。
ただ、FRBが引き締めに転じる時期は失業率が6.5%まで低下する2015年だとの見方が根強い。コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁は失業率の基準を5.5%にまで引き下げる必要性を訴えている。同アナリスト調査でも14人のアナリスト中10人が依然、「利上げの時期は2015年」を予想している。また、量的緩和第3弾(QE3)の規模が縮小するとはいえ、引き続きバランスシートの拡大は積極的なもの。欧州中央銀行(ECB)はこれを行っていない。
過剰に楽観的だった米国経済への見通しも曇った。米国商務省が発表した米国の5月卸売在庫は前月比-0.5%と予想外のマイナスに落ち込み2011年9月以来で最低となった。4月分も-0.1%と、+0.2%からマイナスに下方修正された。この結果を受けて、在庫の国内総生産(GDP)へのマイナス寄与度が0.4%ポイントになるとし、バークレイズ銀のアナリストは米4-6月期の米国GDP見通しを+1.0%から+0.6%へ引き下げた。ゴールドマンサックス社のエコノミストは事前見通しの+1.6%から+1.3%へ引き下げ。
米労働省が発表した雇用統計の6月分でも予想以上の雇用の増加が示されたものの、ほとんどがパートタイムの雇用が拡大したため。不完全雇用が大幅に増加するなど、内容は優れない。米連邦準備制度理事会(FRB)がQE3のペースを鈍化させるにしても、わずかな規模となる可能性が強い。《KO》
スポンサードリンク

