関連記事
NYの視点:米国雇用市場の盲点
*07:03JST NYの視点:米国雇用市場の盲点
米国労働省が先週5日に発表した6月の雇用統計は、市場予想を上回る良好な結果となった。2013年前半の各月平均雇用増加数は20.1万人となり、米連邦準備制度理事会(FRB)関係者が資産購入縮小の条件に掲げていた「各月20万人の雇用の持続」もとりあえず達成。結果を受けて、市場では12月ではなく、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが資産購入の縮小に踏み切るとの見方が強まった。
しかし、今回の雇用統計には盲点もある。不完全雇用の増加だ。今後、米FRBによる資産購入プログラムの行方を探る上で鍵を握る可能性がある。
政府の統計で仕事が見つからず仕事探しを諦めた人や仕方なくパートタイムの仕事についている労働者の割合を示す不完全雇用率(U6)は14.3%と、5月の13.8%から上昇し、1月以来の高水準となった。ギャラップ世論調査では17.2%が不完全雇用で、政府の統計を上回り、この傾向が更にあからさまとなっている。ピークとなった2010年3月時点の高水準20.3%から低下したものの依然高止まり。2012年10月の15.9%から再び上昇基調にある。
政府の統計で経済上の理由でパートタイマーとして働いている労働者は28.5%から29.3%に上昇。仕事探しを諦めた人は前年比で25.1%増の1027万人に達した。雇用市場は健全な状況から程遠い。政府による強制的な大幅歳出削減、オバマケア(※)実施に関する不透明感から雇用時間が短縮されていることなどが、今後も労働市場の圧力となる。エコノミストが米国経済の回復を強調しているものの、結局米国の国内総生産(GDP)は2%成長に満たず3-4%成長には程遠い状況。資産購入の行方を判断するには、更に数ヶ月の雇用や経済の動向を見る必要があるかもしれない。《KO》
スポンサードリンク

