「FRBによる量的緩和早期解除観測が台頭した“本当の理由”についての考察」

2013年6月18日 17:20

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記事提供元:フィスコ

*17:20JST 「FRBによる量的緩和早期解除観測が台頭した“本当の理由”についての考察」

本日の日本の金融市場は、まさに米国待ち、それもFOMCの結果待ちとなってしまっていたようで閑散様子見となっていた模様。そのFOMCにおいて、量的緩和策の当面の維持というような文言をマーケットは求めているようだが、果たして、、という印象だ。

このような“待ち”な場面なので、いい機会なので、今回は、なぜこの時期にFRBによる量的緩和が早期に解除観測が台頭したのか、なぜ量的緩和策が早期に解除されないといけないのか?、その“本当の理由”を筆者が開示してみたい、と思う。

「FRBタカ派が、早期に量的緩和を解除したがる理由」

世界のドルの流通量を測る目安とされるのが「ワールドダラー」だ。これは、米連邦準備理事会(FRB)が米国内に供給した準備預金などの供給量(マネタリーベース)に、米国外の中央銀行などが外貨準備として持つ米国債を加えるたものを示す。


この推移を見れば、一目瞭然だ。

世界にいきわたるドルが膨大なまでに膨れ上がっているのだ。この推移を見れば、おのずと見出される疑念、それは、これで基軸通貨としての“ドル”は、本当に維持できるのか?ということだ。

ここ最近のワールドダラーの拡大の推移を見ると2000年代のITバブルなど、たわいのないものであったことがわかる。リーマンショック時には、2兆ドル強での残高推移だったが、その後、FRBが量的緩和策を導入して急伸した。2010年10月末には4兆5000億ドルにも拡大したのだ。

その後2011年に入りいったん小康状態となったが、昨年9月のQE3を導入後は、若干のタイムラグをおいた後、さらに鋭角的に拡大したのである。そして、現在の、その残高はなんと6兆4000億にまで拡大しているのである。QE2までと違って積極的にMBSを購入しているのだから、当然かも知れない。

「ドルの膨張」

これはすなわち、“ドルのバブル”であり、ドルの膨張によって、この世界の過剰流動性相場が演出されているのである。だから故に量的緩和策の出口論がここに来て急激に台頭したのである。つまり、ドルの膨張を止める、そういう意図で、出口論が台頭したのである。

ドルの膨張を止めるとは、ドルの信認の維持に他ならない。それを容認するとは、一段と基軸通貨としてのドルの不安定さが増すということを意味する、とはいっても、ドルの膨張をとめれば、世界的な信用収縮を招き、それが新興国引いては欧米先進国の金融市場をの動揺を誘う。

我々は非常にタイトな道を歩み続けているのである。それを知っているから、バーナンキFRBは苦悩し続けるのである。《FA》

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