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米国株式相場、今週の見通し: アップルのイベントに注目
*05:48JST 米国株式相場、今週の見通し: アップルのイベントに注目
<先週の動き>週初は5月ISM製造業景況指数が予想を下回ったことで下落する場面もあったが、連銀による量的緩和の早期縮小懸念が後退したとの見方から上昇に転じた。しかしジョージ・カンザスシティ連銀総裁が量的緩和の縮小を支持する言明したことをきっかけに再び下落。週半ばにかけてアジアや欧州株式相場が下落したほか、5月ADP雇用報告が予想を下回ったことが嫌気された。地区連銀経済報告(ベージュブック)では、殆どの地区で緩やかなペースで経済が拡大したとの認識が示されたものの、連銀が量的緩和の縮小を急げば、経済成長の腰を折りかねないとの懸念から軟調推移となった。週後半になると週間新規失業保険申請数が予想を僅かに上回る増加となったことで雇用統計への警戒感が広がった。為替相場で一時95円台まで一気に円高が進み、日経平均先物が急落するなど米国株も一段安となる場面もあったが、その後は為替相場とともに下げ幅を縮小した。週末にかけては雇用統計で失業率が7.6%へと上昇したものの、非農業部門雇用者数は予想を上回る17万5千人増となったことが好感され堅調推移となった。結局、週を通じて主要株式指数は上昇。
個別企業では、音楽配信サービスのパンドラ・メディアがアップルの参入観測で急落。ソフトウェアのセールスフォース・ドット・コムはイグザクト・ターゲット社の買収を発表して軟調推移となった。データ管理のアイアン・マウンテンは、会社形態のREIT(不動産投資信託)への転換の見通しが不透明となり急落。一方でネットワーク機器のジュニパー・ネットワークスはジョンソンCEOが通信会社からの需要に楽観的な見方を示し上昇した。小売のウォルマートは自社株買い枠の拡大を発表して上昇。
<今週の見通し>10日にアップルの開発者向けカンファレンスが開催される。スマートフォンやタブレット端末向けの「iOS」とマック向けの「OS X」の新バージョンの詳細が明らかになることが確実視されており、新たな機能やサービスの発表に期待が高まっている。特に主要な音楽レーベルと契約し、無料のラジオサービスに参入するとの見方が有力だ。アップルの株価は利益水準に対して割安との見方が多いものの、株価は400ドル台半ばで頭打ちとなっている。今回のカンファレンスをきっかけに500ドルを目指す展開となるかが焦点だ。
また11日からはロスアンゼルスでゲーム見本市「E3」が開催される。ソニーやマイクロソフトが相次いで次世代ゲーム機の発表を行っており、これらの新型ゲーム機向けに開発されるゲームやサービスに注目が集まるだろう。その他の個別企業では税務サービスのH&Rブロックが12日に決算発表を予定している。
経済指標関連では、4月卸売り在庫(11日)、5月小売売上高(13日)、5月鉱工業生産・設備稼働率(14日)、6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などの発表が控えている。雇用統計は予想を上回ったものの、一部の経済指標は冴えない内容となっている。連銀による量的緩和の縮小懸念が根強く、大幅に良好な経済指標が発表された場合は、かえって早期縮小への懸念が高まり、株価の下落要因となる可能性がある。
一般的に米国株式相場は、日本の株式相場から大きな影響を受けることは少ないが、今月に入って日本の株式相場や為替相場の不安定な動きによって、米国株式相場の変動率も高まっている。来週開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)と共に当面、市場の注目材料となろう。
《KG》
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