シャープ、ソニー、日本水産など/本日の注目個別銘柄(5月15日)

2013年5月15日 17:21

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記事提供元:フィスコ

[本日の注目個別銘柄]

<6753> シャープ 463 -68

売り優勢。前日に決算、並びに中期計画を発表している。事前に報道されていた通りの内容であり、特にインパクトが強まる状況とはなっていない。今期営業利益は800億円の見通しで、市場コンセンサス500億円程度は上回っているものの、楽観的との捉え方が多いようだ。アナリストの目標株価引き上げの動きは観測されるものの、割高感は強いとして、投資判断変更までは観測されていない。決算発表前にショートカバーも大方進んだと見られ、短期的な出尽くし感にもつながる格好へ。

<6758> ソニー 2072 +195

買い気配から大幅高。6.5%を保有する米国大手ヘッジファンドが、映画・音楽事業の一部をIPOするべきと提案したと米紙で伝わっている。これを受けてADRでは10%超の株価上昇に。メリルリンチ(ML)では、この提案はコングロマリットディスカウントを受けている株価上昇のためのアイデアと捉えており、バリュエーションアップのきっかけにつながると指摘しているようだ。一方、ゴールドマン・サックスでは、仮に事業売却でキャッシュを得たところで、エレクトロニクス事業において、投資リターンの高い可能性を有した投資先があるとは思えないと。

<3632> グリー 997 -197

急落で2011年3月以来の株価4ケタ割れとなる。前日に発表した第3四半期の決算が嫌気されている。累計営業利益は408億円で前年同期比36%減益、通期予想は従来の500-600億円のレンジから460億円にまで下方修正している。修正計画では、4-6月期は前四半期比で約半減となる見通し。国内向けソーシャルゲームの伸び悩みなどが背景に。バークレイズでは投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げへ。

<7202> いすゞ 自動車 872 +150

ストップ高。昨日発表した決算内容が評価材料につながっている。前期営業利益は1308億円で前期比34%増益、今期は1800億円で同38%増益の見通し。前期実績はコンセンサス並みの水準だが、今期は市場予想1500億円を大きく上回る水準に。さらなる上振れ余地も残るとの見方につながり、ストレートに買い材料視される。

<2670> ABCマート 4150 +260

買い優勢。JPモルガン(JPM)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も3400円から4600円に引き上げている。CB発行による希薄化懸念、円安による原価上昇懸念などは織り込み済み、商品戦略奏効による足元の販売好調、同業他社比や過去比較でのバリュエーションの割安感などを格上げの背景としている。

<5333> 日本ガイシ 1497 +184

大幅高。前日に決算を発表、営業利益は207億円で前期比22%減益、従来予想180億円を上回る着地に。今期は280億円で同35%増益の見通し、コンセンサスを若干上回るが、会計処理方針の変更による影響も大きく、ポジティブなインパクトは限定的。一方、伊テルナとNAS電池システム供給に関する基本契約に合意したと発表、初回の受注金額は約132億円とされている。事故発生以来では初の新規受注のもようであり、先行きへの安心感につながる状況へ。

<4651> サニックス 999 +150

ストップ高。前日に発表した決算がポジティブなインパクトにつながる。前期営業利益は18.7億円で前期比4.6倍だが、従来予想の26億円は下回った。ただ、今期は80億円で同4.3倍と大幅増益の見通し。太陽光発電システムの拡大を背景に月次売上は急拡大、好業績は想定されていたものの、四季報予想の32億円なども大幅に上回る水準となっており、サプライズが強まる状況へ。

<8515> アイフル 1123 -300

ストップ安。前日に決算を発表、前期実績は4月に発表した見通しどおりの着地となり、今期見通しは公表していない。ほとんどインパクトのないものになり、短期的な出尽くし感にもつながる形のようだ。みずほ証券では投資判断「アンダーパフォーム」で目標株価230円を継続。無担保ローン残高は減少が続いているとの指摘。なお、Jトラスト<8508>が連日の急落となっていることも逆風と捉えられる。

<1332> 日本水産 219 +18

決算発表後は上げ幅広げる。取引時間中に決算を発表、前期営業利益は58億円で前期比39%減益、従来予想60億円に近い水準で着地した。今期は125億円で同2.1倍の見通し、市場予想84億円を大きく上回る見通しとなっている。強気な業績見通しを示す傾向が強い銘柄だが、想定を大きく上回る増益見通しに素直に反応する展開へ。

<6706> 電気興業 563 +80

ストップ高比例配分。前日に決算を発表、今期の大幅増益見通しが買い材料視されている。前期営業利益は14億円で3%増益にとどまり、従来予想の22億円を大きく下ぶれた。一方、今期は29億円で同倍増の見通し、四季報予想の24億円なども上回る状況に。500円レベルの抵抗線も突破で上値妙味も広がっている。

<6481> THK 2663 +211

大幅高。シティでは投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価を1800円から3000円に引き上げている。今期業績は会社計画を上回る可能性があるとしているほか、バランスシートも依然として磐石と評価。シティでは、今期営業利益は81.5%増益、来期も39.9%増益と予想している。

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