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商船三井、中国石油化工向けLNG輸送プロジェクトに参画
商船三井は30日、中国の滬東中華造船(集団)有限公司(以下HUDONG)が建造する6隻の新造LNG船の保有および船舶管理業務に、先に香港で設立していた中国のパートナーとの合弁会社を通じて参画すると発表した。商船三井の持ち分は20%で、残りの80%の出資者は中国のパートナーである中国海運(集団)総公司と中国石油化工(SINOPEC)の2社。
6隻のLNG船は、SINOPECが豪州Australia Pacific LNGプロジェクトからFOB(Free on board)で購入するLNGの輸送のために長期貸船される予定で、2016年初めから2017年後半にかけて順次竣工する。
プロジェクトの総投資額は約15億ドル(約1470億円)。そのうち、船舶の建造資金については、三井住友銀行(SMBC)をファイナンシャルアドバイザーとし、中国国内金融機関3行(中国輸出入銀行、中国工商銀行、中国銀行)、及び日本国内の金融機関3行(SMBC、三菱東京UFJ銀行、みずほコーポレート銀行)からなる協調融資行と合弁会社間で、プロジェクトファイナンスによる融資契約(総借入額約12億ドル)に調印した。
同案件は、急速に拡大する中国向けLNG輸送分野において、2010年3月に発表したExxonMobilプロジェクト(新造LNG船4隻をHUDONGに発注、2015年初めに第1船が竣工予定)への参画に続く、商船三井にとって第二弾目の大きなマイルストーンとなる。
30年に及ぶ商船三井のLNG船事業の実績、貨物の安全輸送と船舶の安全運航への取り組みが高く評価される中で、ExxonMobilプロジェクト等を通じて築き上げてきた信頼関係が中国パートナーの判断の決め手となり、同案件が結実した。これにより、中国向けLNG輸送における商船三井プレゼンスは高まり、中国パートナーとの更なる協力関係を築くことが可能となる。
なお、今回の案件とExxonMobil案件の2つのプロジェクト合計で、すべてのLNG船が竣工する2017年には、中国向けLNG輸送に商船三井の関与船10隻が従事することになる。商船三井は、CO2排出量の少ないクリーンエネルギーである天然ガスの長期の海上輸送サービスを通して、環境負荷を抑えた中国の経済発展に貢献する考え。
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