G20財務相・中央銀行総裁会議以降は膠着感を強める

2013年3月3日 19:39

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 為替に関しては日米首脳会談の結果を受けて円安容認ムードも広がり、基本的にはドル高・円安方向という見方が優勢だが、G20財務相・中央銀行総裁会議以降は膠着感を強めている。金融緩和に積極的な日銀新総裁候補についても織り込み済みとの見方が優勢だ。前週は週末1日の海外市場で1ドル=93円台半ばとドル高・円安方向に傾いたが、その前にはイタリア総選挙の結果やバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言などで乱高下する場面があった。来週は国会での所信聴取が注目される一方で、ユーロ圏の経済指標悪化を受けてECB(欧州中央銀行)が7日の理事会で追加緩和に踏み切るとの観測もあり、ユーロ売りが強まる可能性もありそうだ。

 懸念材料は少なくない。期限切れで3月1日に発動した米国の歳出強制削減については、来週以降も対応を協議するため短期間で凍結が解除されれば影響は小さいとして警戒感は限定的のようだ。1日の米国株式市場は上昇してダウ工業株30種平均株価は史上最高値に接近し、外国為替市場では1ドル=93円台半ばと急速にドル高・円安方向に傾いた。しかし歳出強制削減に続いて3月27日の暫定予算失効期限、さらに5月に向けて債務上限引き上げ問題も再燃するだけに、懸念材料として注意が必要だろう。

 イタリアの政局混乱については、総選挙直後のイタリア国債入札が概ね順調な結果だったため過度な警戒感は後退した形だが、3月1日には中道左派連合を率いるベルサニ氏が、ベルルスコーニ氏率いる中道右派と大連立を組むことはないと語っており、引き続き再選挙の可能性などが懸念材料だろう。

 テクニカル面で見ると、日経平均株価は25日移動平均線が接近して過熱感は解消されている。ただし高値圏でやや荒い展開が目立っている。需給面では外国人投資家の買い越しが続き、個人投資家の売買も活発で配当権利取りの動きも期待されるだろう。ただし信用買い残高が増加して高水準である。物色シフトしながら資金が回転する展開が期待されるが、3月の年度末に向けて金融機関などからの売りも出やすくなるだけに、取組が悪化している銘柄は上値が重くなる可能性があるだろう。

 その他の注目スケジュールとしては、3月3日の中国2月非製造業PMI、4日のユーロ圏財務相会合、5日の豪中銀理事会、中国2月サービス部門PMI(HSBC)、中国全国人民代表会(全人代)開幕、EU財務相理事会、米2月ISM非製造業景気指数、6日の米1月製造業新規受注、米2月ADP雇用報告、米地区連銀経済報告、6日~7日の英中銀金融政策委員会、7日の日本1月景気動向指数CI速報値、米1月貿易収支、8日の日本1月国際収支、日本10~12月期GDP2次速報、日本2月景気ウォッチャー調査、中国2月貿易統計などがあるだろう。その後は9日の中国2月主要経済統計(PPI・CPI・鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資)、14日~15日のEU首脳会議、19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)などが控えている。

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