【アナリストの眼】骨接合材の日本エム・ディ・エム、株価動意含み、来期に期待

2013年1月28日 09:46

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  日本エム・ディ・エム <7600> は骨接合材料、人工関節、脊椎固定器具など整形外科分野の医療機器輸入商社であり、高齢化社会で市場拡大が期待されている。株価は来期(14年3月期)業績に対する期待感でモミ合いから上放れの動きを強めてきた。

  今期(13年3月期)連結業績見通しは、10カ月決算の前期との比較はできないが、売上高が95億円、営業利益が7億円、経常利益が5.5億円、純利益が2.6億円としている。第2四半期累計(4~9月期)が保険償還価格引き下げ、ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約終了、新規導入製品の一部の販売開始遅れなどで営業赤字だったため、通期下振れの可能性に注意が必要だろう。ただし整形外科分野の医療機器販売は下期繁忙型で、米国子会社ODEV社製の人工股関節製品は順調な模様である。自社製品比率上昇による原価率改善も寄与するだろう。また通期の想定為替レートを1米ドル=83円としており、第2四半期末時点でマイナス要因となった米国子会社に対する貸付金の為替評価損計上も、足元の為替水準で推移すれば解消されるだろう。

  株価の動きを見ると、概ね230円~260円近辺でのモミ合い展開だったが、徐々に水準を切り上げてモミ合いレンジから上放れの動きを見せている。1月16日には281円まで上昇する場面があり、足元も下値を切り上げて概ね260円~270円近辺で推移している。今期下振れ懸念を織り込み、来期業績に期待する動きだろう。25日の終値272円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS9円83銭で算出)は28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS423円22銭で算出)は0.6倍近辺である。

  徐々に水準を切り上げてモミ合いから上放れる形であり、日足チャートでは25日移動平均線、週足チャートでは13週移動平均線がサポートラインとして機能しそうだ。昨年8月23日の289円は射程圏であり、7月12日の戻り高値318円も視野に入るだろう。1月30日に第3四半期累計(4~12月期)業績発表を予定しており、思惑に繋がる可能性もあるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【編集長の視点】急伸の小松ウオール、3度目の増額、再々上方修正銘柄を刺激(2013/01/25)
【株式評論家の視点】不二越は今期後半から収益回復鮮明に、個人投資家の買いが活発化(2013/01/25)
急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事