【アナリストの眼】株価急反発出直りの小野建、鋼材販売数量好調、通期2ケタ増益

2012年11月28日 10:51

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  小野建 <7414> は、北九州を地盤とする鋼材・建設機材の専門商社である。10月31日に今期(13年3月期)業績見通しの下方修正を発表したが、これを嫌気した売りが一巡して株価は安値圏から急反発している。

  第2四半期累計(4~9月期)連結業績は、売上高が前年同期比0.6%増、営業利益が同12.8%減、経常利益が同12.5%減、純利益が同10.3%減だった。販売エリア拡大や市場シェア向上策も寄与して、販売数量については建築向けを中心に堅調だった。しかし鋼材市況が想定以上に低迷し、在庫出荷分のマージン率が低下したことを主因に、売上高、利益ともに期初計画を下回った。

  通期見通しについては、期初計画に対して売上高を86億76百万円減額して前期比1.2%減、営業利益を5億31百万円減額して同18.2%増、経常利益を4億70百万円減額して同16.4%増、純利益を2億46百万円減額して同26.0%増の見込みとした。下期も鋼材市況の低迷が継続して増益幅が縮小する見込みだが、同時に在庫単価も低下しているためマージン率を確保する模様だ。修正後の通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が47.5%、営業利益が42.5%、経常利益が43.2%、純利益が41.3%である。建築向け棒鋼など丸鋼類で下期へズレ込んだ案件があることや、高水準の受注残を抱える請負工事が下期偏重であることを考慮すれば達成可能だろう。

  小野哲司・小野建代表取締役専務によると、基本戦略として「販売エリア拡大と市場シェア向上」を掲げ、特に首都圏など大都市圏での販売力を強化している。中国鉄鋼メーカーの増産などが国内鋼材市況にも影響して市況が低迷しているが、足元の国内需要は耐震建築関連や物流施設新増築関連などを中心に堅調に推移している模様だ。市況が上昇に転じる局面ではマージン率の改善が期待されるうえに、積極的な販売戦略の効果で中期的に収益拡大が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、11月15日に年初来安値となる599円まで調整する場面があった。しかし600円台割れは一時的で、その後は急反発して足元では640円近辺まで戻している。業績見通し下方修正を嫌気した売りが一巡して底打ちを確認した形だろう。11月27日の終値641円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS91円81銭で算出)は7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間27円で算出)は4.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2229円08銭で算出)は0.2倍台である。

  日足チャートで見ると、概ね600円~650円近辺のボックス展開の形だが、足元ではレンジ下限から急反発してレンジ上限に接近している。また週足チャートで見ると、600円近辺が強力な下値支持線の形となり、上値抵抗線の26週移動平均線突破の動きも見せている。業績見通し下方修正を嫌気した売りは一巡したと考えられ、指標面の割安感も支援材料としてボックスレンジからの上放れが期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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